廃墟マンションに潜んでいた「生身の狂気」
神奈川県の廃墟マンションでの出来事も、忘れがたい恐怖体験だ。映画の宣伝用動画を撮影するため、廃墟内で準備をしていた山ちゃんは、暗闇の中に横たわる人影を見つけた。
「声をかけると、『一人でおいで……』って返ってきたんです」
拒否すると気配は消えたが、直後、別の配信者が悲鳴を上げた。そこから這い出てきたのは、住所を持たず廃墟を転々とするホームレスの男性だった。
「幽霊なら正体が分からない怖さ。でも人間は、何をするか分からない。本当に怖いのはそこです」
科学では説明できない「心霊現象」も確かに存在する。一方で、合理的に説明できない現象も数多く体験している。
自殺防止用フェンスと有刺鉄線に囲まれた通称「虹の橋」
誰もいない無風の夜、鉄製の手すりが「カンッ」と鳴り響いた。「もう一度音を立ててください」と呼びかけると、連続して音が返ってきた。
また、東北地方の廃ホテルでは、断線し受話器も外れた黒電話が突如「ジリジリ……」と鳴り出したという。
「物理的に鳴るはずがない状況でした。あれは本当にビビりました」
