奈良の情報を日々発信する「Narakko! 奈良っこ」と「anna」がタッグを組み、新連載がスタート。
奈良の街を、暮らすように歩きながら、その土地ならではの魅力を探していきます。
第一回は、江戸時代の町割が今も残る、奈良県御所市の「御所まち」。
古い地図がそのまま使えるこの町を、食を中心に楽しみながら巡ります。
( Index )
- 江戸の面影を今に伝える、御所まちの町並み
- 老舗大衆食堂の名物カレーうどん
- 中世の知恵が残る、町を守る仕組み
- 創業95年! 老舗精肉店の絶品惣菜
- 1本100円。甘辛たれの焼きたて団子
- 銘酒「風の森」のショコラを手土産に
江戸の面影を今に伝える、御所まちの町並み
奈良県御所市にある「御所まち」は江戸時代初期、御所藩主・桑山元晴によって整備された陣屋町。葛城川を挟んで、商家が軒を連ねる「西御所」と寺内町の「東御所」に分かれ、奈良県中南部の中心地として栄えました。
250年以上前の検地絵図と見比べても、町割りや水路はほぼ当時の姿のまま。江戸時代から昭和初期に建てられた町家も、今なお人々の暮らしの場として息づいています。毎年11月に行われる「御所まち霜月祭」では町家が一般公開され、町全体がゆるやかに開かれるひとときに。
近年は、古民家を再利用した宿泊施設や飲食店も増え、400年以上の長い歴史の上に新しい営みが自然に重なっています。過去と現在が静かに溶け合う町並みは、歩くだけで心がほどけるようです。

