言い逃れできない状況で、私がした決断とは
「出張」から戻った彼は、何食わぬ顔で「誕生日プレゼント買ってきたよ」と笑っていました。私は黙ってスマホを取り出し、集めた証拠を一つずつ彼に見せました。誤送信のスクリーンショット、温泉地での写真、そして相手女性の投稿。
彼の顔からみるみる血の気が引いていきました。「違う、これは」と言いかけた彼を遮り、私は静かに告げました。「説明はいらない。私たちはもう終わり」。彼は「考え直してくれ」と縋りついてきましたが、私は振り返ることなくその場を後にしました。自分でも驚くほど、清々しい気持ちでした。
そして...
別れてから私は、自分のために時間を使うようになりました。ずっと興味のあった料理教室に通い始め、友人との時間も大切にするように。気づけば、以前より笑顔が増えていました。
三ヶ月ほど経った頃、彼から連絡がありました。「あの子とは別れた。やっぱりお前が一番だった。やり直したい」という長文のメッセージ。どうやら浮気相手とは長続きしなかったようです。私は短く「もう関係ないから」とだけ返し、そのまま連絡先をブロックしました。
あの誤送信は、私にとって最高の誕生日プレゼントだったのかもしれません。彼の本性を知り、自分の価値を見つめ直すきっかけをくれたから。今、私の隣には、誠実に向き合ってくれる新しい人がいます。あの日、勇気を出して別れを選んだ自分を、心から誇りに思っています。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
