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シューマッハー、1997年の悪名高き接触は「良くないことだと分かっていた」。元『トップギア』プロデューサーが明かす

シューマッハー、1997年の悪名高き接触は「良くないことだと分かっていた」。元『トップギア』プロデューサーが明かす

7度のF1ワールドチャンピオン、ミハエル・シューマッハーがその本心を明かすことは稀であったが、人気番組『トップギア』の元プロデューサーであるアンディ・ウィルマンが、数少ない例外のひとつを明かした。

 ポッドキャスト番組『ハイ・パフォーマンス・ポッドキャスト』に出演したウィルマンは、1990年代後半にBBCで制作された『ザ・サイエンス・オブ・スピード』という番組の一環として行なわれた、シューマッハーとジェレミー・クラークソンのインタビューを振り返った。

「90年代にBBCで『ザ・サイエンス・オブ・スピード』というシリーズをやったんだ。ロス・ブラウンが話をまとめてくれて、シューマッハも無事承諾。我々はテストをしていたムジェロに向かった。しかも日本GPの1週間前で、(ミカ)ハッキネンとのタイトル決定戦を控えていた。彼は本当に多くのことを抱えていたんだ」

 そう語るウィルマン。彼は近くのホテルでバーを貸切にしてもらえるよう説得し、シューマッハーとクラークソンの対談をセッティングした。そこでは、悪名高き1997年のF1タイトル争いに話題が及んだ。

 1997年シーズンは、当時フェラーリのシューマッハーと、ウイリアムズのジャック・ビルヌーブがタイトル争いを繰り広げていた。そしてヘレスで行なわれた最終戦、シューマッハーはオーバーテイクを仕掛けてきたビルヌーブと接触してリタイア。結局3位でチェッカーを受けたビルヌーブが逆転で王座を手にすることになった。

 しかしながら、元々1点差で選手権をリードしていたシューマッハーが両者リタイアになることを目論んで故意にマシンをぶつけたとみなされ、シューマッハーには1997年の選手権からの除外という重い処分が下された。

 この一件について、シューマッハーは自らの非を認めていたという。ウィルマンははこう振り返る。

「セッティングを終えて、そこでシューマッハーと話をした。彼はジェレミーとふざけ合っていたよ。反射神経のゲームをやった後に、『これは今までで一番“科学的じゃない”ことをやったな』と言っていた」

「我々はビルヌーブにぶつけた件について尋ねたんだ。すると彼は『あれが良くないことだと分かっていた。間違っていたことは本当に分かっていた』と言ったんだ」

「でも同時に、『僕はマンセル、セナ、プロスト、ピケがいた時代で育った。彼らはかなりギリギリのことをやっていて、タフなドライバーの時代だった。そこが僕の中で“教育”になっていたんだ』とも言っていた。でも、彼はよくない事だと分かっていた」

 ウィリアムはその対談の後、当該レースの接触シーンの映像を探していた。そこで、当時F1の最高権力者出会ったバーニー・エクレストンと電話でこんなやりとりがあったという。

「バーニーに電話して、『ビルヌーヴにぶつかるシーンが必要なんだ』と言ったんだ。すると彼は、『その映像は渡せないよ。もう金庫に入っている。誰もあんなものをまた見たくない』と言った」

 それでも食い下がるウィルマンに対し、エクレストンが求めた条件はひとつだった。

「バーニーは『私が欲しいのは、ミハエルが“問題ない”と書いた署名入りのファックスだけだ』と言ったので、『では30分後に』と返した。ミハエルは、インタビューも受けたし話もしたから、映像を渡していいと言ってくれたんだ」

「本当に立派な男だ。約束を守る男だった」

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