かつて「夢想花」を大ヒットさせ、現在はレギュラー出演する「よ~いドン!」(関西テレビ)で関西の朝の顔となっている、シンガーソングライターの円広志。よ~いドン!」の大人気ロケ企画といえば、「となりの人間国宝さん」だ。
これは関西の街を散策し、出会ったステキな一般の人々を「人間国宝」として認定するもの。基本的に月・火曜日は円、水曜日は伊原六花と山之内すず(2週ずつ交代)、木・金曜日は月亭八光が担当。2008年の番組スタート以降、これまで認定した国宝さんは6600人以上いる。
円は先ごろ、「おかべろ」(関西テレビ)でこの企画の裏側を暴露するとともに、印象深い人たちを回想している。
8年前のロケで出会った81歳の自転車店の店主が後日、トライアスロンの大会に出場することを知り、「応援に行かせてください」とスタッフに頼んで実現。密着取材でスタッフ7人と宮崎に行くと、店主は見事1位に。円は「感動やったわ」と振り返った。
一方、苦労したロケとして紹介されたのは、六甲山牧場でのもの。羊の毛刈りやチーズ作りなど、牧場スタッフと触れ合い、最後は名物スイーツで食レポしたが、六甲山で出会った一般の人たちとのやり取りは全く放送できなかったという。円が振り返る。
「何人もしゃべりかけたけど、全部カメラ拒否。不倫カップルが多かったわぁ。近づいたら逃げはるから。それでその姿を見て、別のカップルも逃げる。どうしようもない」
お忍びカップルだらけだったと明かしたのである。
さらにロケ撮影の「あるある」として、最初は撮影を了承してもらい、家の中まで入って長時間、話をしたにもかかわらず、あとから「やっぱり放送しないで」とオールカットになったことは何度もある、と…。
関西のおばちゃんから絶大な支持を得ている「となりの人間国宝さん」だが、ロケには様々苦労があるようだ。
(鈴木十朗)

