アトランタ・ホークスは、現地時間12月27日(日本時間28日、日付は以下同)に行なわれたニューヨーク・ニックス戦に125-128で敗れたことで、今季ワーストの6連敗。28日を終えてイースタン・カンファレンス10位の15勝18敗(勝率45.5%)と負けが込んでいる。
この6連敗のうち、ニックス戦も含めて3試合で3点差以内に終わった接戦を落としており、期間中のディフェンシブ・レーティングはシーズン中の115.8(リーグ19位)から123.4(同29位)と大幅に悪化。
奇しくも、ホークスはトレイ・ヤングが右ヒザ捻挫から23試合ぶりに復帰した18日のシャーロット・ホーネッツ戦から連敗中。在籍8年目の司令塔は、復帰後に出場した5試合で平均24.0点、10.0アシスト、1.3スティールに3ポイント成功率46.4%(平均3.3本成功)と上々のスタッツを残すも、チームとなかなか噛み合わずに苦戦している。
そうしたなか、今季ホークスを牽引するジェイレン・ジョンソンは、ヤング復帰後も平均27.3点、10.0リバウンド、9.3アシストのトリプルダブル級の数字をマーク。チームを支える24歳のフォワードは、キャリア5年目でオールスター初選出の可能性もある。
昨季はケガのため36試合の出場に終わったが、平均18.9点、10.0リバウンド、5.0アシスト、1.6スティール、1.0ブロックを記録していたジョンソンの成長について、クイン・スナイダーHC(ヘッドコーチ)はこう話す。
「ジェイレンを選手としてユニークにしている要素に、オープンコートのプレーがあると我々は見ている。彼にはリバウンドや(ボール)プッシュ&パス、そしてリムアタックの能力が備わっている。特にスローペースなハーフコートの状況で、彼はためらうことなく、キャッチ&シュートを積極的に打つようになったんだ」
今季のジョンソンは、ここまで30試合へ出場して平均23.7点、10.4リバウンド、8.4アシスト、1.4スティールを記録。フィールドゴール成功率52.2%は自身2番目に高く、3ポイント成功率36.7%(平均1.6本成功)とフリースロー成功率82.2%(平均4.8本成功)はいずれもキャリアハイだ。
なかでも昨季はキャッチ&シュートの3ポイント成功率が33.6%だったが、今季42.1%まで大幅にアップ。プレーメーカーとして味方の得点機会を演出しつつ、思い切りよくショットを放っている点が奏功している。
「私はそこが非常に重要だと思っている。彼はそれを練習してきた。その成果が試合へ反映され、(相手の)クローズアウトを生み出せるようになったんだ。
その結果、彼にはドライブするスペースが広がり、ドライブすれば視界が広がる。もちろん、彼はフィニッシュまで持ち込むこともできるが、彼をユニークにしているのは、味方を見つける能力だけでなく、そうしようとする意欲だと見ている」(スナイダーHC)
ホークスとしては、まずは連敗を止め、再び白星先行へと流れを取り戻したいところだ。だが、今後29日のオクラホマシティ・サンダー戦を皮切りに、31日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦、1月2日のニューヨーク・ニックス戦、3日と5日のトロント・ラプターズ戦と、上位チームとのタフな戦いが続く。
それでも、成長著しいジョンソンとプレーメーカーのヤングを軸に、ホークスが上位チームから勝利を手にすることができれば、再び勢いに乗ることができるのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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