MotoGP日本GPで今シーズンのタイトル確定の可能性が高いドゥカティのマルク・マルケス。最近になりタイトル獲得回数のカウントをどうするかということが話題となっているが、彼はこの件に対しては一歩引いた姿勢を見せている。
マルケスがタイトルを獲得した場合、最高峰クラスでは7度目、全クラス通算では9度目のタイトルということになる。
しかし最近になり、タイトル獲得回数のカウントが話題になっている。MotoGPが現在の呼称へ移って以来、500ccとMotoGPクラスは最高峰クラスとして扱いが統一されてきたが、2025年からはさらに中小排気量カテゴリーよりも、最高峰クラスでの実績を重視する姿勢を運営のドルナは示すようになった。
なおF1オーナーのリバティ・メディアによる買収の影響を指摘する声もあるが、これは買収が完了する前からドルナ社内で取り組みが始まっていたことだという。
MotoGPの情報筋はスペインの「El Periodico de Catalunya」紙に対し、次のように語っていた。
「今年から世界選手権の主催者はMotoGPタイトルをカウントし始め、他カテゴリーではなくMotoGPクラスについてより語るようになった。これはシーズン終了前に決定されており、マルケスのタイトル獲得の可能性とは無関係だ」
「その意味で、もし日本でマルケスがチャンピオンシップを制すれば、それは7度目のMotoGPタイトルを祝うことになるだろう。これはつまり、プレミアクラスだとか500cc/MotoGPといったものの代わりに”MotoGP”を使い始めたことを意味している」
こうした変化が問題になるのは、これまでのライダー達のタイトル獲得数のカウントの際だ。バレンティーノ・ロッシ(7+2)、フランチェスコ・バニャイヤ(2+1)、ホルヘ・ロレンソ(3+2)、そしてMotoGPクラスで6回、Moto2と125ccで1回ずつのマルケスのように、複数のクラスでタイトルを獲得してきたライダーは多いからだ。
加えて、マルケスが今年のタイトルを獲得すれば、ライバルとしてしのぎを削ったロッシと同じ9回のタイトルとなるはずが、それを祝えないかもしれないということで、ファンからは反発も見られている。
とはいえ、ドルナ側もマルケスが9度の世界王者であることを奪える訳では無いと認めている。
「この問題について、我々はマルクと話し合っていて、彼は完璧に理解してくれている。我々は彼の7度目のMotoGPタイトルの祝福し、それを後押しする。しかし他の2度のチャンピオンシップ(のタイトルを)彼から奪うことなど誰にもできないことだ」
ドルナの経営陣関係者はそう語った。
「ジャコモ・アゴスチーニは8度のMotoGPチャンピオンで、マルク・マルケスは7度のMotoGPチャンピオンになる。バレンティーノ・ロッシは7度のMotoGPチャンピオンで、ミック・ドゥーハンは5度のMotoGPチャンピオンだ」
「しかし当然、その誰からもタイトルを奪うことはできない。アゴスチーニはまず8度のMotoGPチャンピオンだが、当然彼は依然として15度の世界チャンピオンだ」
日本GPでマルク・マルケスはこの件についての見解を訊かれたが、彼は統計上の数字よりも、与えてきた影響を重視すると語った。
「僕は(サッカーの)バルセロナの大ファンだけど、メッシが何度バロンドールを受賞したかは覚えていない。でも彼がサッカー界にどんな影響を与えてきたかは知っているんだ」
そしてタイトル獲得の祝福パフォーマンスでドルナの要望通り「7」を掲げるのか、それとも「9」を掲げるのかを問われた時には、一歩引いた姿勢を見せた。
「それは僕の手に負えることじゃない」
「もちろん、数字はとても重要だ。でも一番重要なことは、僕がコース上で全力を尽くしている姿を、皆が覚えてくれていることだ」
「タイトル獲得数は僕の手に負えることじゃない。でもその数を増やしていくことが最も重要だ。どう祝うかは重要じゃない」

