『STARDOM DREAM QUEENDOM 2025』両国国技館(2025年12月29日)
○Sareee vs なつぽい×
親友対決はSareeeに軍配。そのSareeeからゲキを受けたなつぽいは涙ながらに「もうなつぽいは絶対に下を向かないから」と決意。2026年に向けて、ベルト獲りを予告した。
なつぽいとSareeeは親友関係にあり、Sareeeがスターダムに乗り込んできたあとも距離を置いていた。しかし、なつぽいがSareeeとの一騎打ちを熱望し、12・8後楽園大会では直接ピンフォール勝ち。それまで態度を保留していたSareeeも対戦に同意し、年末恒例の両国大会で親友対決が実現することになった。
両者の一騎打ちは約6年ぶり。序盤は厳しい攻撃を連発したSareeeペースで進む。なつぽいも喧嘩腰のファイトで応戦し、馬乗りになってエルボーを乱れ打ったものの、Sareeeは一歩も引かず。雪崩式ブレーンバスター、ミサイルキックなど再び激しい攻撃で攻め立てた。
エルボー合戦になだれ込むと、そこからビンタ合戦に発展。なつぽいは絶叫しながら猛連打を浴びせるが、Sareeeも追尾式ドロップキックで応戦すると、顔面を低空ドロップキックで射抜いた。そして、裏投げを仕掛けるも、切り抜けたなつぽいはトラースキック、ポイ捨てジャーマンで立て直すと、お返しとばかりに顔面に低空ドロップキックを放つ。コーナーからプランチャを敢行すると、ダイビングボディアタックから腕ひしぎ十字固めに絡め取った。
Sareeeの足がロープに届く。続くフェアリアルギフトを自爆させたSareeeは、急角度の投げ捨てジャーマンから反撃へ。これでもかとハンマーパンチを振り下ろすと、ダイビングフットスタンプで連続して急降下。負けじとなつぽいは蹴り技で立て直し、今度こそフェアリアルギフトを投下すると、フェアリングリング(高速式雁之助クラッチ)、フェアリーストレイン(クロスアームスープレックス)と怒とうの大技ラッシュへ。そして、変型フェアリアルギフトで勝負に出る。
これを自爆させたSareeeはフットスタンプ、バックドロップホールド、裏投げと大技ラッシュで逆転。なつぽいは肩を上げたものの、Sareeeは裏投げ3連発で追撃した。なつぽいはギリギリで返したが、Sareeeはリストクラッチ式裏投げの構えに。踏ん張ったなつぽいはフェアリーマジック(連続式ラ・マヒストラル)で立て直したものの、3カウントは奪えず。突っ込んできたところで再び絡みついたSareeeはリストクラッチ式裏投げで今度こそ投げて3カウントを奪った。
親友対決を制したSareeeは、大の字のなつぽいに声をかける。手を差し出すと、逡巡したなつぽいはその手を払いのけるが、最後は涙ながらに抱擁した。
勝利したSareeeは「親友としてはなつぽいと長い付き合いですけども、こうして両国国技館というこんな大きいところでシングルマッチで戦える日が来るとは思ってなかった」と感慨深げな表情を見せ、「なつぽいだったら、絶対に今日の負けで諦めるような人じゃないと思っています。ここからのなつぽいに本当に期待していきたいなと思っていますし、また必ずシングルマッチで。もっともっとスターダムだったらいけるでしょ。大きい舞台でなつぽいとベルトとか懸けて戦える日をみんな夢見て待っていてください。必ず現実にさせてくれると思いますよ、なつぽいは」と親友に期待を示した。
一方、なつぽいは「Sareeeが私を両国でこのカードまで引っ張ってきてくれました」と親友に感謝。自分の不甲斐なさを受け止めつつ、「もうなつぽいは絶対に下を向かないから」と断言。「私はSareeeに勝つ。そうしないとダメだと思っています。Sareeeが『なつには赤いベルトを巻いてほしい』と言ってました。私も本気でスターダムのベルトを狙っていきたいと思っているから。次、Sareeeとシングルする時はもっと強いなつぽいになって、Sareeeと対角で向き合うことになると思います。そこまで私は来年突っ走っていくので、皆さん見ててください」と決意をあらわにした。
【Sareeeの話】「対なつぽい、正直過去一、今までで一番やりづらい試合でした。私の中で、なつぽいが対角にいるって、あまり考えられないことだったので、今まで。親友としてはなつぽいと長い付き合いですけども、こうして両国国技館というこんな大きいところでシングルマッチで戦える日が来るとは思ってなかったんで。私は普段、別にレスラーの人たちと仲良くしようと思ってないし、仲いい選手とかハッキリ言っていません。だって、このリングは戦う場でしょ? 仲良し子良しで何が面白いの? みんな上に這い上がるためにいるんだから。でも、そんな中で、唯一の親友とも言えるなつぽい。あのなつぽいだったら、絶対に今日の負けで諦めるような人じゃないと私は思っています。ここからのなつぽいに本当に期待していきたいなと思っていますし、また必ずシングルマッチで。もっともっとスターダムだったらいけるでしょ。大きい舞台でなつぽいとベルトとか懸けて戦える日をみんな夢見て待っていてください。必ず現実にさせてくれると思いますよ、なつぽいは」
【なつぽいの話】「Sareeeが私を両国でこのカードまで引っ張ってきてくれました。私がプロレスラーらしからぬ弱音を吐きまくってたこともSareeeは横で見てて。両国の前に10周年イヤーのなつぽいを、この最高のスペシャルカードまでSareeeが引っ張ってくれました。Sareeeと初めて本気でプロレスラーとして1対1でぶつかって、自分の悔しいところがたくさん見えて、メッチャクチャ悔しくて。今、どんな言葉を発していいのかわからないけど、でもただひとつ、もうなつぽいは絶対に下を向かないから。Sareeeをぶっ潰すそう決めた時から。私はSareeeに勝つ。そうしないとダメだと思っています。Sareeeがなつには赤いベルトを巻いてほしいと言ってました。私も本気でスターダムのベルトを狙っていきたいと思っているから。次、Sareeeとシングルする時はもっと強いなつぽいになって、Sareeeと対角で向き合うことになると思います。そこまで私は来年突っ走っていくので、皆さん見ててください! ばいぽい!!」

