第1位:“引っ張ると「縮む」構造”が開発される
この研究が注目される理由は、「力のかかり方」と「形の変化」が私たちの直感と正反対だからです。
通常、物体は引っ張れば伸び、押せば縮みます。
しかし今回開発された構造体は、外から引っ張る力を加えると、ある条件を超えた瞬間に全体が急激に縮む挙動を示します。
この不思議な動きは、複数の非線形バネや可動要素を組み合わせ、内部にエネルギーが蓄積される仕組みを精密に設計することで実現されました。
力が一定値を超えると、構造内部の安定状態が切り替わり、一気に別の形へ「スナップ」するのです。
重要なのは、素材そのものが特殊なのではなく、「構造の組み方」によって性質を反転させている点です。
応用先として、義肢やウェアラブルスーツのように必要な瞬間だけ挙動を切り替えたい装置、飛行機や風力タービンの振動を抑える仕組み、耐震建築などが挙げられています。
ライター
矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。
編集者
ナゾロジー 編集部

