12月29日、大井競馬場で行われた東京大賞典（G1）を、東京シティ競馬（TCK）所属のディクテオン（せん7、荒山勝徳厩舎）が矢野貴之騎手とのコンビで制した。TCK所属馬による同レース制覇は、1993年のホワイトシルバー以来32年ぶり。地方所属馬としても20年ぶりの快挙となった。
ディクテオンは、9月に韓国・ソウル競馬場で行われたコリアカップ（G3）を制し、地方競馬所属馬として初めて海外のダート国際グレード競走を勝利。その勢いを保ったまま臨んだ一戦では、直線で外から鋭く追い上げ、1番人気のミッキーファイトをクビ差で差し切り、見事にゴール板を先頭で駆け抜けた。
荒山勝徳調教師にとっては、騎手時代にも東京大賞典を制しており、調教師としての今回の勝利と合わせて“ダブル制覇”となった。さらに、父・荒山徳一調教師がホワイトシルバーで同レースを制しており、親子による東京大賞典制覇という節目も達成した。また、この勝利により荒山調教師は大井競馬開催における年間勝利数を75勝とし、年間最多勝記録に並んだ。
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TCK所属馬としては32年ぶり
レース後、荒山調教師は「強いJRA勢がそろっていたので正直どこまでやれるかという気持ちもあったが、直線で外に出した時にもしかしたらと思った。次走は一度短期放牧を挟み、ドバイを目指す予定」とコメント。矢野騎手も「地方所属馬による20年ぶりの勝利ということで心臓もバクバクだった。陣営がうまく仕上げてくれて、馬も前向きに走ってくれた結果」と振り返った。
地方競馬の歴史に新たな一章を刻んだディクテオン。次なる舞台として示された海外挑戦に向け、今後の動向が注目される。
