異例のVIP視察の目的は…。
埼玉県・戸田球場で行われた9月25日のヤクルト×巨人の2軍戦を視察に訪れたのはなんと、ヤクルトの林田哲哉球団社長だった。球団首脳が2軍戦を視察するのは異例のことだが、その視線の先にいたのは、来季からの1軍指揮官就任が噂される、池山隆寛2軍監督だった。
「球団社長がわざわざ2軍球場まで足を運んだくらいですから、もう決定とみていいでしょう」(球団関係者)
今季は最下位に沈んでしまったヤクルトは、2022年のリーグ優勝以降、下位低迷が続いている。米メディアは主砲・村上宗隆のポスティングシステムによる今オフの米球界挑戦を既成路線のように報じており、その通りだとすれば、新監督は大きな戦力ダウンを受け入れなければならない。
球団社長と池山2軍監督の「接触」は確認できなかった。しかし林田球団社長は、そんな厳しい再スタートを託す2軍監督の普段の仕事ぶりを、自身の目で確かめておきたかったのだろう。
「球団社長の2軍戦視察の目的は、来季のチーム再建だけでしょうか…」
スポーツ紙ベテラン記者は、そんなことを言うのだった。
近年のヤクルト監督は、その前に2軍監督を経験している。高津臣吾監督もそうで、その前の真中満氏も「2軍監督からの昇格」だった。そのことを指して、
「次の2軍監督を誰にするのか、目星をつけにきたのではないかと」(前出・ベテラン記者)
ファームコーチを見渡せば、野村克也氏の薫陶を受けた伊藤智仁投手コーディネーターや土橋勝征内野守備走塁コーチ、池山2軍監督を支えた城石憲之総合コーチのほか、苦労人の正田樹投手コーチ、他球団でのコーチ経験を持つ坪井智哉打撃コーチなどがいる。人材は豊富だ。
「育成で投手担当を任されている由規(佐藤由規)コーチもいます。2007年にドラフト1位でヤクルトに入団し、独立リーグも経験している。指導の引き出しは広そう」(前出・球団関係者)
もしかすると、元ドラフト1位の苦労人が「一歩前に出る」ことになるかもしれない。
ヤクルトの再建はもちろんだが、「次の次の監督」を意味する2軍の新指揮官が誰になるのかも、大いに気になるのである。
(飯山満/スポーツライター)

