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新発売されたキムチが「キムチの本質」を失っている → 食べてみたら圧倒された話

新発売されたキムチが「キムチの本質」を失っている → 食べてみたら圧倒された話

辛いモノが苦手なんですよ私はァ!!! そのせいで今までどれだけの涙を呑んできたことか。たらこは大好きなのに明太子は食べられず、韓国中国の料理は無条件で警戒対象。カレーも中辛でギリアウトだし、タイカレーなんぞ舌に触れた時点で数分間悶絶することになる。いい歳してこんな軟弱な舌を持って不甲斐ない限りである。

だから、日本のキムチの代表的なブランド「こくうま」に「辛くないバージョン」があると知った時は こう思わざるを得なかった――

筆者のための食べ物じゃ~~~ん!!!

聞けば2025年の春から地域限定で販売されていたようだが、8月末から全国で取り扱いが始まったとのこと。全国発売に際し、販売元である東海漬物さんからサンプルを送っていただいたので、喜び舞い踊りつつレポートさせていただこうと思う。


はい、それがこちら。正式名称は「辛くなくて食べやすい こくうま」で、内容量は通常版と同じ300g。春に登場したときのニュースリリースによると、標準小売価格は398円とのこと。

せっかくなので通常版も買ってきたぞ。食べ比べてみよう。

・ノーマル「こくうま」


まずは通常版「こくうま」から。何を隠そう、コイツは筆者の実家での定番キムチなのだ。今まで何度、家族が食べる姿を羨ましく眺めたことか。

美味しい、が、辛い。

……いや本当に美味いんですよ。日本のキムチにありがちな変な甘さがなく旨味が強い。ゆえについ調子に乗って軽率にパクパク食べてしまうのだが、2拍くらい置いて口内に辛味が広がってくる。しかもその辛味の持続力がわりと強く、何口か食べた時点でしばらく「耐え」の時間が発生する。

筆者の舌がもう少し強靭であればと思うと かえすがえすも痛恨の極みであるが、逆に言えば辛いもの好きの本格志向な方にはきっとハマる味。

……さてと。

・「辛くなくて食べやすい こくうま」


いよいよ本丸「辛くなくて食べやすい こくうま」……だが、改めて考えてみればキムチにおける辛味なんてほぼ本質みたいなもんである。大丈夫なのだろうか、本質を抜いてしまって。

開封すると紛うかたなきキムチの匂い。匂いだけで美味しそうだし、言わせていただければ辛そうである。

え……???

紛れもないキムチ味。それなのに、かつて何度も苦しめられたあの辛さだけが綺麗に抜かれている。

だからといって味気ないなんてことは一切ない。口に入れた瞬間に広がる香りと湧き上がってくるものすごい旨味で、今食べているのがまぎれもなくキムチであることを脳に刻み付けられる。早い話が、メチャクチャに美味しい。

「マイルド」系を謳うキムチの中には、「変な甘味が加えてあるくせして辛いのは辛い」タイプがわりとある(筆者調べ)のだが、これは違う、まったく甘ったるくない。マジでノーマルの「こくうま」そのままの味から、辛味だけが抜かれている。


ちなみに通常版と並べてみるとこんな感じ。パッと見では辛くない方が微妙に色薄めかな? と思ったのだが、パッケージの色による錯覚だったのか、こうしてみるとマジで瓜二つである。

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