最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
「勝てないのは審判界の陰謀のためではない」停滞するマドリーにレジェンドOBが苦言「シャビ・アロンソに期待しすぎたのかもしれない」【現地発コラム】

「勝てないのは審判界の陰謀のためではない」停滞するマドリーにレジェンドOBが苦言「シャビ・アロンソに期待しすぎたのかもしれない」【現地発コラム】


 12月15日にレアル・マドリーが開催したメディアを対象としたクリスマスパーティーは、フロレンティーノ・ペレス会長が怒りと対決の姿勢を表明するための舞台となった。

 ペレスが攻撃力を取り戻したわけではない。彼は常にそれを持ち合わせていた。しかし、ここにきてより多くの方向へ攻撃を仕掛けている。なぜなら、彼の政治的利益を支持していた者たちが、敵陣営に寝返ったためだ。

 敵の友人とは何者かはご存じの通りである。一方、敵が増えれば増えるほど孤独になるが、マドリディスタは心配する必要はない。多くの凡庸な人物に囲まれたペレスは、孤独ながらも、数の上では優勢だからだ。

 ネグレイラ事件(バルセロナによる審判買収疑惑)は、あまりにも多くの汚職と皮肉に満ちており、ペレスがそれをほとんど愛情を込めて片付けていたことに、周囲は長い間困惑していた。しかし、欧州スーパーリーグ構想において唯一の恋人であるバルセロナのジョアン・ラポルタ会長は、アレクサンデル・セフェリンとアル・ヘライフィに代表されるUEFAに抱擁し、ペレスは見捨てられた恋人のように、祭壇で待ち続けた。

 婚前離婚である。「自由な」クラブの代表であるラポルタは、ネグレイラ事件について裁判官の前で、いたずらっぽい笑顔を浮かべながら、量子力学ばりに難解な、それでいてとんでもない金額の審判報告書を「大したものではない」と切り捨てた。
 
 その後、ネグレイラに報酬が支払われている間、バルサを率いていたルイス・エンリケとエルネスト・バルベルデは、そのような報告書は一度も受け取ったことがないと発言したため、今では誰がそれを読んでいたのかが明らかになるのを待っている状況だ。その意味は?自由である以上、バルサもまたこのスキャンダルをおとぎ話に変える自由があるのだ。

 この新たな政治的力学と司法の兵器により、ペレスはネグレイラ事件を再燃させ、甘いクリスマスの真っ只中に“クラスター爆弾”を投下した。その爆弾はネグレイラを超え、審判組織全体に降りかかった。

 ペレスの発言は、彼が言ったこと、そして言わなかったことすべてが困惑させるものだった。なぜなら、ここ数週間、マドリーで消火すべき火は、フットボールに関するものだったからだ。メディアはシャビ・アロンソを死んだも同然と報じており、クリスマススピーチは指揮官に命を吹き返す良い機会だった。

 しかし、そうはならなかった。解釈は一つしかない。ペレスの沈黙が、シャビを集中治療室に留めているのだ。セビージャ戦を待ち、スーペルコパ・デ・エスパーニャを待ち、つまりはチームの次の敗北を待っているのだ。メディアはこの話題に大いに興奮している。ロドリゴとヴィニシウスだけが、シャビの必死の抵抗に抱擁という形で救いの手を差し伸べた。
 
 やらなかった方が良かったこともあれば、別のやり方があったこともたくさんある。そうやって、すでに起こったことを預言者たちは語る。フットボールの世界にはそんな預言者は何百万人もいる。

 あるいはシャビに期待しすぎたのかもしれない。レバークーゼンで奇跡を起こせたのなら、マドリーではなおさらだろう、と。しかし、私たちが話しているのは、成功が目標ではなく義務であるクラブのことだ。おそらく問題は、就任時に生まれた期待が、シーズン序盤の好成績によってさらに高まったことにある。登れば登るほど、転落は痛くなる。

 ペレスは審判の火を攻撃し、フットボールの火を燃え続けさせた。しかしいかなる人が何を言おうと、2つの火の間に関係性はない。ネグレイラが消そうとしない、審判制度の混沌に対する非難が、新たな火で燃え上がっている。
 
 マドリディスタの一部は、問題がそこにあるに同意しているが、私を含む別の一部はそうは考えていない。フットボール的な観点で見れば、今のマドリーには主導権の掌握、テンポの調整、判断の質、そしてゲームを支配する安定感が欠けている。

 シャビも試合のたびに不満を口にしているものの、マドリーがなかなか勝てないのは審判界の陰謀のためではなくパフォーマンスが不十分だからだ。この2つのファクターが結びつく試合もあるかもしれないが、それは通常のことではない。問題は2つあり、クラブにとっては、一方は騒ぎ立てる価値があり、もう一方は黙って見守るべき事柄だ。

文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳●下村正幸

【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。

【記事】「本当に楽な組だ」「日本のグループよりよかった」韓国代表の組分けに韓国のファンは歓喜!「イタリアを避けた!」【北中米W杯】

【記事】「唯一無二」「完璧だ」衝撃の4ゴールで15戦18発!無双するを上田綺世をW杯で対戦するオランダ代表のOBが大絶賛!「滅多に見られない」

【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介
配信元: SOCCER DIGEST Web

あなたにおすすめ