
大ヒットクリエイター集団CLAMPによるメガヒット作『xxxHOLiC』ビジュアル (C)CLAMP/講談社
【画像】「足なっが!」「8頭身はありそう…」 『xxxHOLiC』侑子の“異次元スタイル”を知る(3枚)
ふとした瞬間に訪れる、思わぬ作画ミス
アニメを見ていると、思わず二度見してしまう「作画ミス」に遭遇することがあります。普段は丁寧に描かれている作品でも、ふとした瞬間に配色が崩れたり、ありえない構造のアイテムが登場したりと、その種類は実にさまざまです。制作事情はさておき、ネット上ではこうした作画ミス、作画崩壊が長く語り継がれるケースも珍しくありません。
『TIGER & BUNNY』12音階を完全否定した「変なピアノ」
2011年に放送された『TIGER & BUNNY』は、手描き作画が主流だった当時において、いち早く3DCGを取り入れた作品として知られています。2Dと3Dを組み合わせたハイブリッド作画は高い評価を受けた一方で、いまだに語り草となっている作画ミスもありました。
問題となったのは、本作のヒロイン「カリーナ・ライル」に焦点があてられた第4話です。この回では、歌手志望だったカリーナがヒーローとして活動することへの迷いが描かれ、終盤には彼女が葛藤しながらピアノで弾き語りを披露する場面が登場しました。
カリーナが真のヒーローとして覚醒する重要なシーンですが、よく見るとピアノの黒鍵の数が多く、12音階の構造が破綻しています。この不自然なピアノに対し、ネット上には「ドはどこだー!」「謎のB#とE#が存在するピアノ(笑)」など、多くのツッコミが寄せられました。
なお、現在配信されているバージョンではピアノの描写が修正されており、当時の映像を確認することはできません。いまではファンの記憶のなかで語り継がれる「伝説の作画ミス」となっています。
「CLAMP」も驚いた『xxxHOLiC』第14話の真相
アニメの作画崩壊を語るうえで、よく話題にあがるのが2006年に放送された『xxxHOLiC』の第14話です。エピソードを通して各キャラクターが人間離れしたスタイルで描かれており、長年にわたって有名な作画崩壊として語られてきました。
とはいえ本作は、もともとキャラクターの頭身が独特で、「CLAMP」が手がけた原作マンガもスリムな体型が特徴です。そのため視聴者のあいだでは「原作の雰囲気を強調した表現ではないか」という見方もありました。
実はこの極端すぎる頭身については、「CLAMP」の大川七瀬先生自身も驚いていたようです。続編『xxxHOLiC◆継』の記者会見では「確かに原作は(頭身が)長いんですけど。最後近くのアニメではそれを越えていたので、さすがにここまで長いのは……とは思いました」と語っています。これに対し、本作を手がけた水島努監督は「頭身のインフレが始まって止まんなくなった」と振り返り、続編ではバランスに配慮する方針を示していました。
『週刊ラノベアニメ』第9話の“サイコラケット”
作画ミスというテーマで最近話題になったのが、2025年の夏アニメ『週刊ラノベアニメ』の9話です。本作は実力派ライトノベル作家と人気イラストレーターがタッグを組み、ショートアニメを制作するプロジェクトで、『傷心タイムリープ』『ファムファタル育成計画』『Jack the Reaper』『マリー・アントワネットに転生したので全力でギロチンを回避します』の4タイトルが放送されました。
そのうち、良くも悪くも注目を集めたのが、『ファムファタル育成計画』に登場するワンシーンです。テニス中の女性を撮影した写真が映されるのですが、よく見るとテニスラケットと左腕が一体化しています。
左腕がラケットとつながってしまっている不自然な描写は、SNSでも話題となり、「新時代の作画崩壊」「見返すまで気付かなかった」「サイコラケットは心で打つのさ」といった声が続出しました。なお、現在配信されているバージョンはすでに修正済みです。
昨今は特に作画クオリティの向上がめざましく、作画ミスや作画崩壊への厳しい意見が少なくありません。それだけに、ミスを単純に批判するのではなく、ひとつの「ネタ」として楽しむ姿勢が根付いていることも、日本のアニメ文化の面白さといえるでしょう。
