最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
セイラ失禁、肉体関係…小説版『ガンダム』のアニメでは絶対見られない“衝撃シーン”たち

セイラ失禁、肉体関係…小説版『ガンダム』のアニメでは絶対見られない“衝撃シーン”たち


『機動戦士ガンダム III』著:富野由悠季/イラスト:美樹本晴彦(KADOKAWA)

【画像】え…っ!「失禁してる…」 こちらが小説版『ガンダム』で衝撃シーンが描かれた「セイラさん」です(5枚)

小説版だからこそ描けた攻めた内容

 1979年に放送されたTVアニメ『機動戦士ガンダム』には、富野由悠季監督(当時は富野喜幸名義)自身が執筆した小説版が存在します。全3巻からなるこの小説版は、TVアニメの原作ではなく、同じ題材を扱った「別の物語」として描かれており、随所に衝撃的なオリジナル展開が盛り込まれていることをご存じでしょうか。

 小説版で最も話題となるのが、アムロとセイラの性的な関係でしょう。小説版のアムロは19歳という設定で、TVアニメ版の15歳よりも年上です。そのためか、作中では性への関心も強く描かれています。

 軍隊内での男女の性的接触は本来、規律違反とされています。しかし小説版では、実際の運用には「本音と建前」があることが詳細に描かれていました。

 アムロの個室にセイラがいることは軍規違反であるものの、日常的な慣習として罰せられることはまずありませんでした。実戦中でないこと、就寝時と起床時に指定のベッドにいること、個室であることなど、最低限の規範さえ守れば同衾は許されていたのです。軍人とはいえ生身の人間ですから、現実に即した柔軟な運用がなされていたようです。

 アムロはセイラとの関係を通じて、自分がまだ「男ではない、やわなところがある少年」であることを自覚します。早く大人になりたいけれどなりきれない、背伸びをする青年の姿が生々しく描かれているのです。

 一方、セイラの方は兄である「シャア・アズナブル」への満たされない思いを抱えており、その心の穴を埋めるようにアムロの誘いに応じています。ある意味で、アムロは兄の身代わり、あるいは代用だったのかもしれません。

 こうした性的な描写だけでなく、小説版では戦場の残酷さを伝える生々しい描写も多数登場します。

 たとえば焼死体の描写では、真っ黒に炭化した皮膚の下にサーモン・ピンクと毛細管の浮き出た美しくなまめかしい肉の色があり、その光景に嘔吐感が襲うという、読者が目を背けたくなるような詳細な表現が用いられています。

 また、女性蔑視的な発言も登場します。ある上官は部下たちに対し、ジオンを叩いてジオンの女を抱く以外に残された道はないと語りかけており、戦場における性暴力のリスクが常にあることを示唆しています。

 セイラや「ミライ・ヤシマ」といった女性キャラクターは、こうした女性蔑視的な発言をする人がいる場所で働いているわけです。戦場のリアルとは、こういう暗部も含めたものなのでしょう。

 そして小説版最大の衝撃が、アムロの死です。セイラとの関係を経て、戦場の残酷さを目の当たりにしながら成長してきたアムロでしたが、物語のクライマックスで「ルロイ・ギリアム」というジオン軍パイロットの誤射によって戦死してしまいます。TVアニメ版では生き延びたアムロが、小説版では命を落とすという衝撃的な展開です。

 富野監督は後に、この結末について「慙愧(ざんき)の念にとらわれる」と語っており、続編である小説版『機動戦士Zガンダム』などとの整合性が取れなくなってしまったことを悔いていました。

 さらに衝撃的なのが、アムロの死を目の当たりにしたセイラが失禁したという描写です。なぜこのような描写があるのか、その意図は明確ではありません。しかし、焼け死んだら炭になり、食べれば排泄もする、当たり前の人間の生理現象を描こうとしているのかもしれません。

 極限状態に置かれた人間の身体が、意志とは関係なく反応してしまう。その生々しさを、小説版は容赦なく描き出しています。

 子供も視聴する夕方のTVアニメでは、放送コードを考慮して直接的な残酷描写や性的描写は控えめにせざるを得ません。しかし小説版では、そうした制約から解放され、戦争の生々しさや人間の欲望、恐怖、生理現象までもが赤裸々に描かれています。

 結末も展開もTVアニメ版とは大きく異なる小説版『機動戦士ガンダム』。これは放送コードに縛られない小説だからこそ描けた、「もうひとつのガンダム」だといえるでしょう。

配信元: マグミクス

あなたにおすすめ