近ごろ最先端の解析が、ゴルフスイングの研究と指導に多数の新常識をもたらしているのをご存じだろうか。スイング動作はより“リアル”が明確になって、ゴルフ界で大きな反響を得ている。確実に上達する時間を短縮させるそのロジックを、毎月お届けしよう。
分析データから見えてきた最新スイング①
プロの左腕は伸びきっていない

バックスイングからトップ、ダウンスイングからインパクトにおけるすべてのポジションで、左腕を一生懸命伸ばそうとがんばっている人が多いですね。実際に多くのプロの写真を見ても、バックスイングやトップ、ダウンスイングで左腕を「伸ばしきっている」ように見えます。
雑誌などでも、そのように説明されていることが多かったと思います。しかし、左腕は「真っすぐ伸びきってるように見えても、伸びきっていない」人も、たくさんいることをGEARSが明らかにしています。もしかしたら曲がったままのほうが、リキまなくなってよくなるのかもしれません。
「少しゆとりがある状態」でスイングすると、飛距離も正確性もよくなるケースは多いのです。実際、最近のトッププロたちの写真を見ても、左ヒジが曲がっているパターンは案外増えてきています。

インパクトゾーンで「リリース」が重視されていたころは、確かに腕が伸びているプロが多かった。最近主流となったインパクトゾーンでの腕の動きは「ホールド」の感覚が強いこともあり、ヒジが曲がっているプロが多くなってきている
分析データから見えてきた最新スイング②
ゆっくりていねいに上げなきゃいけないわけじゃない

バックスイングについて「ゆっくりテークバックしましょう」とよく言われます。日本中、ゆっくりテークバックすることがゴルフスイングでは常識、必須、真理だと思っている人があふれている気がします。GEARSでは、スイングにかかる時間もわかります。
動き始めてからどのくらいでトップに上がるのか。そしてインパクトまでは?さらにフィニッシュまではどのくらいかかっているのか。動き始めてから終わるまで、スイング全体にかかる時間を見ると、人によって大きなバラつきがあります。
でも、トップからインパクトまでの時間は、驚くほど、みなさん、大差ないのです。これは不思議ですよね。もちろん、体格や年齢、性別、そして技術レベルによって違いは出ますが……。大きく違うのはバックスイングにかかる時間です。
そして、その違いが、スイングの安定度と結びついていることがおぼろげながら証明されています。動き始めからトップまでに時間をかけすぎている人は、結果が安定しなくなる傾向があります。インパクトに必要なスピードに達していないことがわかっていますから、どこかで急加速させようとします。
それが動きの乱れを生んでしまうのでしょう。うまい人ほど、動き始めからトップまでにかかる時間は短い。これはデータが証明しています。紙とペンを用意し、横に真っすぐ線を書いてみてください。往復で、返りは行きの線をなぞるように。
行きはゆっくり、返りは速く。行きもゆっくり、返りもゆっくり。行きは速く、返りも速く。どれが一番きれいになぞれていますか。スイングもそのパターンで行うといいと思います。

