2025年のドラフト会議が終わってまだ3ヵ月も経っていないが、各球団のスカウトたちは早くも次のドラフトへ向けて動き出している。年間400試合以上アマチュア野球を取材するスポーツライターの西尾典文氏が、2026年ドラフト候補の最新ランキングを選定した。ここでは40~31位を紹介する。
【表】2026ドラフト候補ランキング最終版1~50位一覧(1月1日時点)
▼40位:吉川凌平[投手・千葉商科大]
(よしかわ・りょうへい/右投右打/習志野高)
千葉リーグで注目の大型右腕。高校時代は控えで、大学でも2年秋までは二部でプレーしていたが、チームを一部昇格に導くと、3年秋には大学日本代表にも選出された。大型だがバランスが良く、下半身の強いフォームで好調時のストレートは150キロを超える。試合終盤でも球威が落ちないスタミナも持ち味だ。
タイプ診断:#地方リーグ二部から急上昇
▼39位:柿本晟弥[投手・パナソニック]
(かきもと・せいや/右投右打/東洋大姫路高→東洋大)
近畿の社会人で急成長を見せた本格派右腕。東洋大時代から素材は良かったものの安定感には欠けるところがあったが、パナソニックでは春先から投手陣の一角に定着し、チームの都市対抗出場にも大きく貢献した。長い手足を持て余すことなく使え、140キロ台後半のストレートとスライダー、カットボールを上手く投げ分ける。チームは今年限りの休部が発表されただけに、有終の美を飾る活躍に期待したい。
タイプ診断:#1年目からエース格
▼38位:古城大翔[三塁手・花巻東高]
(ふるき・だいと/右投右打)
東北の高校球界を代表する強打のサード。入学直後からレギュラーに定着すると、3季連続で甲子園でもヒットを記録している。2年秋の神宮大会でも木製バットで豪快な一発をレフトスタンドに叩き込んだ。課題だった守備も動き、送球ともにレベルアップしており、貴重な強打のサードとして選抜でも注目を集めることになるだろう。
タイプ診断:#木製バットで一発
▼37位:樋口新[王子・投手]
(ひぐち・しん/左投左打/千葉経大付高→愛知工業大)
東海地区の社会人でいきなり主戦として活躍している左腕。都市対抗でも西部ガスを相手に10奪三振完封勝利をおさめるなど、4試合に登板してチームの優勝に大きく貢献した。縦のスライダーと大きいカーブ、ブレーキのあるチェンジアップのコンビネーションが持ち味。昨年は疲れもあってか少し出力が下がっていただけに、大学4年時のスピードが戻ってくれば上位指名も狙えそうだ。
タイプ診断:#実戦派左腕
▼36位:岡田彗斗[投手・日本製鉄室蘭シャークス]
(おかだ・けいと/右投右打/北海高)
北海道のクラブチームで注目の本格派右腕。高校時代から140キロ台中盤のストレートは勢いがあったが、社会人でフォームが安定してスピード、コントロールともにレベルアップし、8月のJABA北海道大会では見事な投球を見せた。まだ実績は乏しいものの、高卒3年目とまだ若く、今年の活躍次第では急浮上も期待できるだろう。
タイプ診断:#クラブチームの星▼35位:渡辺和人[投手・慶応大]
(わたなべ・かずひろ/左投左打/高松商)
東京六大学で早くから活躍している本格派サウスポー。高校時代は「まとまりのある投手」というイメージだったが、大学でフォームの躍動感がアップし、ストレートも145キロを超えるまでになり、2年秋には最優秀防御率のタイトルも獲得した。3年時は春、秋とも安定感を欠いたが、貴重な左腕だけに最終学年での復活に期待したい。
タイプ診断:#センスのある左腕
▼34位:的場吏玖[投手・天理大]
(まとば・りく/右投右打/大阪電通大高)
関西では高校時代から評判だった大型右腕。長いリーチを柔らかく使える腕の振りと球持ちの長さが光り、打者はタイミングが取りづらい。特にスライダーはスピードと変化の幅にバリエーションがあり、左打者の外に狙って投げられるもの持ち味だ。まだ細く、ストレートのアベレージは140キロ台前半だけに、上背に見合うだけの筋力をつけて出力アップを目指したい。
タイプ診断:#スケール◎
▼33位:岡田啓吾[二塁手・明治大]
(おかだ・けいご/右投左打/前橋育英高)
突如ブレイクしたスピード自慢のセカンド。3年春まではリーグ戦でわずか2安打だったが、秋にはレギュラーに定着して4割近い打率を残してベストナインに輝いた。12月に行われた大学日本代表候補合宿での50メートル走では光電センサーでの計測で歴代最速となる5.69秒をマーク。しぶとい打撃と脚力を生かした軽快な守備も光り、数少ない二遊間の候補として注目を集めることになりそうだ。
タイプ診断:#スピードスター▼32位:前嶋藍[捕手・亜細亜大]
(まえじま・らん/右投右打・横浜隼人高)
抜群の強肩が魅力の守備型キャッチャー。コンパクトな腕の振りから繰り出す送球は低い軌道で一直線にセカンド、サードまで届き、ボールの勢いは他の捕手とは明らかにレベルが違う。フットワークの良さも抜群で、バント処理などの動きも見事だ。もう少し打撃の確実性と送球のコントロールがアップすればより高い順位でのプロ入りも見えてくるだろう。
タイプ診断:#鉄砲肩
▼31位:石田雄星[外野手・健大高崎高]
(いしだ・ゆうせい/右投左打)
今年の高校球界を代表する外野手。入学直後からセンバツ優勝チームでいきなりレギュラーに定着すると、1年秋からは不動のトップバッターとしてチームの3季連続甲子園出場にも大きく貢献した。抜群の脚力に加えて走塁の判断の良さが光り、上背はないもののしっかり身体を残して鋭く打ち返す打撃も高レベルだ。外野手としての総合力の高さは高校生では屈指と言えるだろう。
タイプ診断:#万能外野手
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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