なにわ男子・長尾謙杜が劇場映画初主演を務めた「おいしくて泣くとき」。10月8日(水)にはBlu-ray&DVDが発売される同作について、メイキングのダイジェスト版がYouTubeで公開された。なにわ男子らしいというべきか、長尾が標準語のイントネーションに苦戦したといったエピソードが明かされる。
■本編の裏側を覗くメイキング映像ダイジェスト
原作は作家・森沢明夫による同名小説。繊細な人間ドラマに定評のある横尾初喜監督がメガホンをとり、長尾謙杜、當真あみらフレッシュなキャストを迎えて実写映像化し、大きな話題を呼んだ。
Blu-ray&DVD豪華版に収録されるメイキング映像「Making of おいしてく泣くとき」は45分を超える大ボリューム。今回公開されたダイジェスト版には、標準語の台詞のイントネーションに戸惑う長尾謙杜の姿や、劇中のキーアイテムでもある”四つ葉のクローバーの栞”を実際にスタッフにプレゼントするために四つ葉のクローバーを2週間で30個見つけたと話す當真あみの様子など、本編では見られない俳優の素顔がたくさん収められている。
さらにBlu-ray&DVD豪華版には、メイキングをはじめ2時間半以上に及ぶ映像特典に加え、長尾、當真、横尾監督にとって初挑戦となるオーディオコメンタリーを収録。まさに「おいし泣き」を余すことなく堪能できる内容となっている。
■Story
サッカー部のエースだった心也(長尾)は、ケガで大事な大会にも出られず鬱々とした日々を過ごしていたが、ある日“学級新聞コンクール”の係に、夕花(當真)と共に半ば強引に指名される。心也の父が営む大衆食堂“かざま食堂”はこども食堂も兼ねており、そこに度々やってくる夕花とは幼馴染だったがいつしか距離ができていた2人。最初はぎくしゃくした空気が流れるが、次第に打ち解け2人だけで”ひま部“を結成。家にも居場所がなく、クラスで孤立していた夕花だったが、心也といる時だけが大切な時間になっていく。
ある日、不良の石村(水沢林太郎)から呼び出された心也。石村は食堂の常連だが、そのことを心也は誰にも話したことはない。だが石村は心也が口外したと信じ、心也に殴りかかろうとした瞬間……別の不良グループが現れる。不良たちは心也の父・耕平(安田顕)のことを「偽善者」呼ばわりした挙句、心也の頭にサイダーをかけ、嘲笑った。それでも何も言い返せない心也に、気まずそうにその場を立ち去る石村。
荒れた心を癒してくれた夕花に、心也は次第に惹かれていく。
夏休み――。暇を持て余していた心也は、石村とばったり遭遇。かつての誤解が解け和解する2人だったが、その時事件が起きる。夕花の暮らすアパートの前で、義父に殴られ、投げ出された夕花を目撃する2人。夕花は血の繋がらない父から厳しい扱いを受けていたのだ。石村が義父を押さえ込んでいる間に、夕花の手を取り全速力で逃げる心也。
「わたし…逃げたい。遠くに。」
夕花の悲痛なつぶやきを聞いた心也は、かつて両親と訪れた地へ夕花を連れていくことを決意。美しい海、夕暮れの堤防……。夜通し歩き続ける2人がたどり着いたのは、心也が亡き母・南(美村里江)と四つ葉のクローバーを探した公園だった。せめてもの希望を見出すかのように懸命に四つ葉のクローバーを探す2人。だが朝になっても四つ葉のクローバーは見つからない。意を決した心也は、夕花に自分の思いを告白しあるものを渡す。さらに遠くへ逃げようと告げる心也だったが、2人の別れは突然やってきた。
母が亡くなってから誰とも“約束”を交わすことのなかった心也だったが、離れていく夕花にこう叫ぶ。「約束する、俺たち絶対また会える」
それから30年――。心也(ディーン・フジオカ)は、30年間一度も会うことのない夕花との約束を胸に、父から引き継いだ食堂を営んでいた。だが突然の事故で、店が大破し、営業停止を余儀なくされる。途方に暮れる心也のもとに、1人の若い女性(芋生悠)がやって来る――。

