今年で102回目を迎える箱根駅伝は、昨年の沿道での応援者数が102万人と5年ぶりに大台を突破した、正月最大のスポーツイベントだ。各大学のエースが激突する「花の2区」、約800メートルの高低差を駆け上がる5区、一気に下る復路の6区がひとつの山場となっている。そしてレースとは直接関係がないものの、「ウラ名物」が7区である。
小田原中継所から平塚中継所への21.3キロの区間だが、特筆すべきはこの7区の中間を少し過ぎたあたりに位置する押切坂。約200メートルの上り坂だが、ここに出没する一団が、近年の箱根駅伝では欠かせない盛り上げ役となっている。「フリーザ軍団」と呼ばれるグループだ。
フリーザとは、アニメ「ドラゴンボール」に登場する最凶の敵キャラ。主人公・孫悟空がスーパーサイヤ人に目覚めるきっかけとなった相手で、根強い人気がある。このフリーザのコスプレをした者たちが毎年、沿道で派手な応援を繰り広げているのだ。
「彼らが現れるようになってから、十数年が経ちます。最初は地元の友人グループ3人で始めたと聞いていますが、徐々に軍団の数が増えていった。その中にはプロミュージシャンもいます」(スポーツ紙記者)
驚くべきは、その応援マナーだ。沿道から身を乗り出すことはなく、陣取るのは沿道から少し離れた高台。しかもコロナ禍で沿道での応援自粛が呼びかけられた年にはこれに従い、応援マナーに関する動画を公開した。
「毎年、彼らがフリーザのコスプレで応援しているということは、大会本部も黙認しているのでしょう。日本テレビの中継ではカメラのアングルを切り替えたり、ズームにすることで映らないようにすることができるのに、押切坂のレース映像ではあえて映るようにしており、『配慮』が感じられますね」(前出・スポーツ紙記者)
中継ではランナーだけでなく、フリーザ軍団にも視線を注いでみては。
(滝川与一)

