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60周年の「ウルトラマン」シリーズ 「16年」もの休眠期でも人気を維持した「教訓」とは?

60周年の「ウルトラマン」シリーズ 「16年」もの休眠期でも人気を維持した「教訓」とは?


2026年に60周年を迎える「ウルトラマン」シリーズの記念ビジュアル (C)円谷プロ

【画像】「えっ、そうなのか」「放送中だしな」これが量販店で今売れている「怪獣ソフビ」ランキングです(6枚)

16年もの長い休眠期には何が出ていたのか?

 どんな人気シリーズでも、TV放送を連続で続けることは容易ではありません。そう考えると、休眠期にどれだけ人気を維持できるかが重要です。そこでTVシリーズが60年にわたって続いている「ウルトラマン」シリーズについて紐解いてみましょう。

 ウルトラマン最大のTVシリーズ休眠期は、『ウルトラマン80』(1980年)から『ウルトラマンティガ』(1996年)までの16年です。しかし、この間でも「ウルトラの灯」を消さないような努力はされていました。

 国内では新作こそ制作されませんでしたが、海外との合作がいくつか作られています。それが『ウルトラマンUSA』『ウルトラマンG』『ウルトラマンパワード』でした。国内ではビデオ展開されたのち、TV放映もされています。

 この他にも「平成ウルトラセブン」と呼ばれるようになるTVスペシャル、これまでの映像を使った『ウルトラ怪獣大百科』といった作品が、本来のキー局だったTBS系列以外で放送されました。

 これらの映像作品と、普及し始めた「ビデオ」によってTV放送に頼らなくてもいつでも映像を観られる環境が、長きにわたって続いたウルトラの休眠期を支えたわけです。さらにいえば、「テレビマガジン」や「てれびくん」といった児童雑誌が毎月、誌面で特集していたことも大きな要因でした。

 またTBS主催で1989年から開催された「ウルトラマンフェスティバル」といったイベントが、ウルトラマンシリーズの知名度を維持する役割を果たしていたと思います。しかし、シリーズ存続に貢献したものは他にもありました。


『ウルトラマンダイナ』に登場したカニ型怪獣のソフビ、「ウルトラ怪獣シリーズ 63 レイキュバス」(バンダイ) (C)円谷プロ

敵である「怪獣」の人気を維持したものとは?

 ウルトラシリーズ休眠期を大きく支えたもの。それは1983年からバンダイで販売していたソフビ人形、「ウルトラ怪獣シリーズ」であると筆者は考えます。

 もともと第1次怪獣ブームのころから、怪獣のソフビ人形は人気商品でした。この成功が日本におけるマーチャンダイジングの先駆けといわれています。それだけウルトラシリーズとソフビ人形は切っても切れない関係にありました。しかし、どうしてシリーズ新作がなかった時代に商品化されたのでしょうか。

 それはまず「ガレージキット」と呼ばれるアマチュア発信の商品が話題だったことに端を発します。これを商品化しようと考えたバンダイは「REAL HOBBY SERIES」というリアルフィギュア、それまでの商品よりもリアルな造形のプラモデルを発売しました。この流れで低年齢層に向けたソフビ人形がラインナップされたわけです。

 このソフビ人形が思わぬヒットとなったことから、再編集の劇場版『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』(1984年)や、『ウルトラマン物語』(1984年)へとつながりました。

 この勢いはTVシリーズの新作へとつながりませんでしたが、前述したようにビデオの普及でいつでも映像を楽しめる環境が、知名度の維持につながったわけです。さらにいうと、このヒットによって玩具屋の売り場に怪獣ソフビが定番化したことで、子供たちに「ウルトラ怪獣が身近なもの」という意識を与えました。

 つまりTV新作は放送されていなくても、「いつでも子供の目につく場所にある」ことができたわけです。この功績はウルトラ休眠期において大きなものといえるでしょう。本来は「敵」である怪獣が商品展開に大きな役割を果たしている点は、他の特撮作品にないウルトラシリーズだけの魅力かもしれません。

 結果的にウルトラ怪獣シリーズはリニューアルを繰り返し、現在も玩具屋の一角を占めています。発売期間を考えると、親子どころか孫の世代にまで浸透したロングラン商品となりました。そして現在もTVシリーズを支える商品としてゆるぎない一角を占めているのです。

配信元: マグミクス

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