
J1クラブの練習にも参加した、大津の注目CBは『東大B判定』の秀才。最後の冬に掲げる目標は“日本一”と“現役筑波大合格”【選手権】
[高校選手権・2回戦]大津(熊本)2-0青森山田(青森)/12月31日/フクダ電子アリーナ
186センチで左利き。正確無比のフィードや安定感のあるビルドアップは目を見張る。まだまだ線は細いが、持っているポテンシャルは半端ない。今後の飛躍を予感させる大津のCB松野秀亮(3年)は“最後の冬”、2つの目標を掲げながら戦っている。
2025年12月28日に幕を開けた高校サッカー選手権。開会式直後のオープニングマッチを経て、29日に1回戦が行なわれ、31日には2回戦が各会場で実施された。
2回戦最注目カードとなった大津と青森山田の一戦は、2−0で前者が勝利。U-18高円宮杯プレミアリーグ勢同士の対決を制し、大津が初の日本一に向けて一歩前進した。
例年、優勝候補の一角に挙げられながらも、いまだ優勝を果たせていない“九州の雄”。毎年のようにJクラブや強豪大に有望株を送り込んでいるチームにおいて、最終ラインの軸を担うのが松野だ。
昨季はバックアッパーの役回りで、スタートからピッチに立つ試合は数えるほどだったが、25年は春先からレギュラーとして活躍。J1の2クラブから練習参加の声がかかるなど、高卒でのプロ入りも視野に捉えつつあった。
しかし、松野は将来を見据え、大学進学を選択。「プロの練習に何度か参加して、まだまだ自分の力が及ばないなと感じた。大学在学中にプロデビューしている人もいるので、すぐに戦力になって1年目から試合に出たい。そして、A代表に入れる選手を目ざす」という想いで、次のステージを定めた。
進路をどうするか。そこで浮上したのが、筑波大だった。近年、MF三笘薫(ブライトン)らを輩出するなど、多くの選手をJリーグや欧州クラブに送り込んでいる。1学年上の先輩で昨季のキャプテンだったCB五嶋夏生やエースのFW山下景司からも直接話を聞けたのもプラスで、“筑波大行き”を志すのは自然の流れだった。
ただ、推薦枠に限りがあるため、一般入試受験を決断。「(入学当初に1度)東大B判定を出したこともあるんですよ」と平岡和徳テクニカルダイレクターが頬を緩ませたように、進学クラスで1位の頭脳を持つ松野であれば不可能ではない。「時間の使い方は上手なほう」と言い切ったように、24時間をデザインしながら効率よく勉強を進めながらサッカー部の活動に励んできた。
「みんなと同じ行動をしながら、プライベートの時間を使ってうまく勉強をしている」(松野)
サッカー部の活動が終わると、食事などを済ませて9時過ぎから1日2時間ほど机に向かう。朝練習もあるため忙しい日々を送るが、移動時間も有効に活用しながら勉強に打ち込んできた。今大会中も日本一を目ざしつつ勉強に励んでおり、選手権の決勝(26年1月12日)から5日後に行なわれる共通テストに向けて備えている。
掲げた目標のハードルは誰よりも高い。人生を大きく左右する最後の冬。文武両道で夢を追う成長株は、サッカーでも勉強でも“サクラサク”を目ざす。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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