野村総合研究所が「IT活用実態調査(2025年)」と題する調査結果を公開したのは、2025年11月。国内企業の生成AI導入率が57.7%に達したと発表した。着々と増加している企業のAI活用だが、この流れが爆発的に加速するとの見方が広がっている。
ITジャーナリストが危機感をあらわにする。
「アメリカではすでに『IT失業』が社会問題化していますが、いよいよ2026年には日本のホワイトカラーも失業の危機に直面するのではないでしょうか。三菱UFJフィナンシャル・グループをはじめとする大手金融機関は、AIによる業務効率化を旗印に今後、数年で数千人規模の業務量削減を計画。事務職の採用抑制や、既存社員の配置転換が加速しています。ソニーやパナソニックなどの製造業においても、AIによる設計・管理の自動化が進み、ホワイトカラーの余剰人員化が現実問題として浮上しています」
これまで企業が「人手不足」を理由に導入してきたAIは、いよいよ日本のサラリーマンから仕事を奪い始めようとしている。ITジャーナリストがさらに現実を語る。
「経営陣からすれば、社会保険料や給与で金のかかる人間よりも、月額数千円で文句も言わず24時間働き続けるAIの方が、圧倒的にコストパフォーマンスが高い。AIが自ら判断し、実務を完遂する能力を備えたことで、パソコンを叩いて報告書を作るだけの仕事は、存在価値そのものが怪しくなっているんです」
となれば、AI時代のサラリーマンを待ち受けているのは、冷酷な選別だ。企業コンサルタントが指摘する。
「AIを導入して業績を上げた会社が、その利益を社員に還元するのではなく、さらにAIを買い増して人間を削るのは、合理的な経営判断です。さらに社員個人の能力が、AIが算出した『生産性スコア』によって数値化される。AIから『無能』と判断されたサラリーマンから、順に排除されていくでしょう。企業でのAI導入が進み続けている流れを踏まえると、2026年が日本における『AI失業元年』となる可能性は大いにあります」
サラリーマンがAIに怯える一年となりそうだ。
(川瀬大輔)

