彼が静かに口を開いた瞬間
沈黙を破ったのは、彼でした。いつもは温厚な彼が、低く落ち着いた声でMさんに問いかけます。
「それ、何歳のときの話?」
Mさんが言葉に詰まると、彼は淡々と続けました。「俺たちがお風呂に一緒に入ってたのは3歳のときだよ。お互いの親が横についてた。それを今持ち出して何が言いたいの?」。さらに、「毎回こうやって関係ない話で彼女を困らせるの、正直やめてほしい」と、はっきり伝えたのです。
友人たちも「確かにそれは違うよね」と同調し、Mさんは顔を真っ赤にしてうつむくばかり。私は驚きながらも、ようやく胸のつかえが取れていくのを感じていました。
そして...
食事会が終わり、二人きりになったとき、彼は「ずっと気づいてたのに、ちゃんと守れなくてごめん」と静かに謝ってくれました。その言葉を聞いた瞬間、張りつめていたものがほどけて、涙がこぼれそうになりました。
あの日以来、Mさんが絡んでくることはなくなり、彼との関係はより穏やかなものになっています。誰かを傷つけるための言葉は、結局その人自身に返っていくのかもしれません。大切な人がそばで守ってくれること。その温かさを、私は静かに噛みしめています。
(20代女性・フリーター)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
