
「うまくいかないな」三笘薫が現地記者にこぼした“本音”「自分の成長曲線的にはもっと上に行きたかった」【英国発】
後半途中から出場した三笘薫の活躍により、ブライトンは敵地のウェストハム戦で貴重な勝点1を拾った。試合後、三笘は「負けなくて良かった。連戦なんでポジティブに行くしかないと思う」と冷静に受け止めた。
前半は両チームともにミスが目立ち、順位表の中位~下位で燻る状態にあることが容易に理解できるプレー内容で試合が進んだ。体調不良により前節を欠場した三笘は、1点を追う58分から出場。左足首痛から復帰して3試合目は、過去の2試合に比べて明らかに動きが軽かった。
そして「途中出場の選手が勢いに乗せないといけないなと思っていましたし、ビハインドだったんで、やることも決まってたかなと思います」との言葉どおり、ピッチに登場するなり、シャープな動きで積極的に敵のゴールに迫っていく。
左ウイングの位置からの鋭いドリブルと仕掛け。対峙したウェストハムの右サイドバック、カイル・ウォーカー=ピータース、さらにカバーリングに入ったジャロッド・ボーウェンを翻弄する。60分にはボックスすぐ外からこの2人を抜きにかかり、エリア内に入るとボーウェンに足を掛けられて転倒。しかしVAR判定の結果、PKは与えられなかった。
さらにその直後には三笘が上げたクロスがDFがブロックしてコーナーキックを獲得。そして61分、このCKのこぼれ球をヨエル・フェルトマンが押し込んで同点ゴールを奪った。
その後もブライトンは三笘のいる左サイドを中心にウェストハムゴールに襲い掛かる。68分には後方からのフィードを22番は見事なトラップで足もとに収め、外側をオーバーラップしたサイドバックのフェルディ・カドゥオールへ。だがトルコ代表のクロスは精度を欠いて、好機にはつながらなかった。
迎えた76分。左タッチライン付近まで開いた三笘が、パスを受けると即カットイン。ウォーカー=ピータースにドリブルで仕掛けていく。カドゥオールとの素早いワンツーから、ボールが戻ってきたところを倒れながらダイレクトシュート。だが、GKアルフォンス・アレオラのファインセーブに阻まれて、惜しくも復帰後初ゴールはならなかった。
日本代表アタッカーは、「試合はうまく入りましたけど、最後のところでちょっと決めきれなかった。チーム全体としても最後は押し込んでいたので、勝ち切らないといけないですし」と悔しがった。
切れ味が増してきている自身のパフォーマンスについては、「90分を通してはまだわかんないですけど。30分でできる限りはやりました。けど、まだまだです、全然」。自身への評価が厳しいのは相変わらず。
「あの時間帯の展開とオープンなスペースだったんで。相手の疲労も見えたし、その分(効果的な動きができた)かなと思います」
しかしその表情からは自信も伺えた。
また「流し込めなかった」と話すシュートチャンスの場面は、「体勢も崩してますし、最後決めるか決めきれないかのところ。ほんとにそこ、ずっと昔からそうですし、次の結果を出すしかないかなと思います」と反省していた。
2-2の引き分けで今年の最終戦を終えた。2025年を振り返り、こう話した。
「自分の成長曲線的にはもっと上に行きたかったですけど、うまくいかないなってところは感じながらの2025年でした。来年はワールドカップもあるんで。時間もないですし、まずはブライトンとしては、いまの順位表の下にいるので、そこでまずやっていかないといけないところと、チームは今厳しい状況なんで、ここで勝点を拾っていかないといけないなと思っています」
そして迎えるワールドカップイヤー。三笘は「まずはワールドカップ(で戦う日本代表)に選ばれることと、ブライトンとしてはヨーロッパ(カップ戦の出場権)をしっかりと狙っていけるようにと思ってます」と、2026年の目標を掲げた。
クリスマスを終えた英国には大型連休もなく、もちろんお正月ムードは感じられない。取材の最後に筆者は「おせちは作るんですか?」と冗談めいた質問をしてみると、28歳は「そんな時間ないっすよ。まあ、僕はつくらないですけど」と笑ってチームバスに乗り込んだ。
本人の言葉どおり、1月3日には、すぐにホームでのバーンリー戦が控えている。さらに7日はマンチェスター・シティ戦、11日にはFAカップのマンチェスター・ユナイテッド戦と連戦が続く。ワールドカップ開幕まであと約半年。三笘にとって非常に重要な2026年は、多忙なスケジュールとともにスタートする。
取材・文●松澤浩三
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