
1年に数えきれないほどのグループがデビューし、まさに群雄割拠状態のK-POP界。その中で生き残れるのは、韓国だけでなく世界中から支持される実力と人気、音楽性を兼ね備えた一握りのアーティストだけ。2025年も多くのグループがデビューする中、頭角を表し、2026年に更なる飛躍を期待されているグループの1つがCORTIS(コルティス)だ。
■作詞、作曲、振付、MV制作、プロデユース…全て自分たちで行う“ヤングクリエイタークルー”
CORTISは、BTSが所属する音楽事務所“HYBE”の中の“BIGHIT MUSIC”より、TOMORROW X TOGETHER以来6年ぶりのボーイズグループとして2025年8月にデジタルシングル「What You Want」で韓国でデビューした5人組。グループ名は、「COLOR OUTSIDE THE LINES」(=線の外に色を塗る)というフレーズから不規則に6文字を抜き出して作られており、「世の中が定めた基準やルールにとらわれず、自由に思考する」という想いが込められている。
メンバーは、韓国系カナダ人のリーダー・MARTIN(マーティン)/17歳、台湾とタイで暮らしたJAMES(ジェームス)/20歳、そして韓国出身のJUHOON(ジュフン)/18歳、SEONGHYEON(ソンヒョン)/16歳、KEONHO(ゴンホ)/16歳(年齢は2026年1月4日現在)。ほとんどが10代の若いメンバーだが、作詞、作曲、振付からMV制作、コンセプト決めまで全て自分たちで共同作業する、“自家製アイドル”を超えた“ヤングクリエイタークルー”だ。
自分たちの楽曲だけでなく、MARTINは、ILLITの「Magnetic」、TOMORROW X TOGETHERの「Beautiful Strangers」「Deja Vu」、ENHYPEN の「Outside」などの楽曲制作に参加、JAMESはILLITやTOMORROW X TOGETHERの楽曲と振り付けに参加している。
■デビューアルバムは数々の記録を樹立
デビューアルバムとなる「COLOR OUTSIDE THE LINES」は、韓国で、2025年デビューの新人では唯一のミリオンセラーを記録。そして、米ビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」(9月27日付)では15位にランクイン。発売初週に43万6000枚以上を売り上げ、この初動枚数はK-POP史上4番目の記録となる。また、アジア最大の音楽祭と言われる「2025 MAMA AWARDS」では、「ベストニューアーティスト」を受賞した。日本でも正式デビューはまだだが、数々の音楽番組に出演し、人気拡大中だ。
■5人での共同作業
5人での曲作りは、皆で集まって作業。結成当時は、別々で書いたものを持ち寄って合わせるカタチだったが、育った環境の違う彼らは、個性がぶつかってうまくいかず、皆で音楽、映画、ファッション、漫画、アニメーションなどのインスピレーションの元となったものを共有しながら1行ずつ詞を作っていくスタイルになっていったんだそう。
共同作業について、JAMESは、「5人とも考えが同じなことは多くないので、たくさん話し合います。例えば、僕はできるだけ頭を空にして創作するんですが、MARTINは悩みが多くて考えが深いんです。だから、最初は合わないかも…と思ったんですが、今は僕が見られなかったモノを見ることができて本当に嬉しいです。JUHOONには全てを客観的に見られる目があり、は自分だけの世界観がハッキリしています。KEONHOはどうすればもっと僕たちらしく見えるかを悩んでくれます。そんな中で、僕は奇抜なアイデアを投げ続けて、MARTINは自分が考えるオシャレを生かそうとしています(笑)」と、それぞれの個性について語っている。
MARTINも「僕が作品を見せると、SEONGHYEONが“こういうのはどう?”と言ってくれます。彼は、何かを真似したり、カッコよくなろうとするんじゃなくて、本人が好きなことをしてるんですが、それが新しくてカッコいいんですよ。KEONHOは鋭い面があって、よく考えて繊細なので、最後に出す意見に重みがあって、その一言がチームに役に立ってます」と共同作業について語る。
MV制作も彼ら主導で行われ、アイデアを監督に伝えるだけではなく、自分たちで直接作ったバージョンを見せてプレゼンし、そこから発展させるスタイルだとか。編集も自分たちで行っている。また、常に遊び心を忘れず、思いつきのノープランで始めることもあるそうだ。
遊び心も忘れず、いたずらしながら出てきたアイデアなどが実際に反映されることもあるそうだ。だから「創作の時に、他の方々からは僕たちが働いているようには見えないかもしれない(笑)」と言う。しかし、そんな緩さから深く掘り下げて、インパクトの強い作品が生まれていく。
■BTS・RMからのアドバイス
このような個性的なメンバーをまとめるMARTINは、BTSのリーダー・RMから「メンバーが疲れた時、そばで再びエネルギーを引き上げるのがリーダーの役割」とアドバイスされたことをいつも胸に刻んでいる。また、RMがインタビューで言った「リーダーの席はトロフィーの一番最後の席に過ぎず、チームがいなければ決して成功を成し遂げることはできなかった」とのコメントも忘れないようにしているそうだ。
そして、一番年上のJAMESは「長男というよりは、お互いに楽に過ごせる関係になろうと思っている」と、心がける。それがグループがうまくいっている秘訣なのだろう。
■CORTISの最大の強みは「予想外で型破りなこと」
自分たちの強みについて、KEONHOは「自分たちだけの色を制限なく率直に表現していること」、SEONGHYEONは「共同創作」、JUHOONは「素直さ」、MARTINは「メンバー全員が音楽だけでなく、それぞれが何かを作り、試みることを心から楽しんでいること」と語る。
そして、最大の強みは、「1つのジャンルやコンセプトにとらわれず、予想外で型破りなこと」。ジャンルやカテゴリーに制限を設けず、グループ名のように、常に線の外に色を塗るために努力し、単にアイデアで終わるとしても、とりあえずやってみる。JUHOONは「僕たちは、“正直に表現すること”に重点を置いていて、それが自然と実験的になる原動力になっています。僕たちの大胆な姿勢を、リスナーに理解していただき、僕たちの音楽を“K-POPの範囲内で親しみやすいけれど、どこか新しい”と思ってほしいです」と言う。
これからも、「新しいアイデアやスタイルを探求することで、サウンドの多様性を広げ続けていきたい」と考えている彼らは、「できるだけ生のまま、真剣に自分を表現できるかが主な目標」と語り、チャートで上位に入るのはもちろん嬉しいが、それよりも自分たちが感じるもの、曲から得る感情をさらに大切にしている。
■ファンと共に歩むCORTISの旅程
そして、「CORTISと一緒にいる人々であり、メンバーを最も深く熱く支持するファン」と言う意味の“COER”と名付けられたファンたちと、「僕たちのこの旅程を一緒に共有し、成長することができ、お互いに力になれたらいいなと思っている」と語っている。
2026年、1月10日(土)には『第40回 ゴールデンディスクアワード』(ABEMA)への出演も決定。さらに唯一無二の“CORTIS”ワールドが広がっていくその旅程を、私たちも期待して、楽しみながら共に進んで行きたい。
◆文=鳥居美保

