
ワシントン・アーヴィングが1820年に発表した短編集に収録された「スリーピー・ホローの伝説」を原作にした『スリーピー・ホロウ』は、18世紀末のアメリカ・ニューヨークを舞台に、科学捜査を重んじる刑事イカボット(デップ)が郊外の村で起きた連続首なし殺人事件の捜査にあたる姿を描いた物語。村人たちは独立戦争の時代に殺されたドイツ兵の亡霊“首なし騎士”の仕業だと話すが、それを信じないイカボット。しかし彼の目の前に“首なし騎士”が姿を現す。
興行的にも成功を収めた同作は、第72回アカデミー賞で美術賞を受賞するなど高評価も獲得。2013年にはテレビシリーズ版が製作され、2017年まで4シーズン計62エピソードが展開するなど好評を博した。その後、2022年に『ペットセメタリー:ブラッドライン』(23)のリンジー・ビアー監督のもとリブート版の計画が発表されるも、いまだ実現には至っていない。

そんななか、昨年夏にIDWパブリッシングの新レーベルである「IDWダーク」から、映画の続編となるコミックシリーズ「Return to Sleepy Hollow」が同年秋に刊行されることが発表され、続編を待ち望んでいたファンを歓喜させた。同作の舞台は映画から15年後。世界中でオカルト事件を解決に導いてきたイカボットのもとに一通の手紙が届き、彼は新たな邪悪な影が忍び寄る“スリーピー・ホロウ”へ戻ってくる。そして疎遠になっていたカトリーナと再会。奇妙な事件を捜査しながら、スリーピー・ホロウの起源へと迫っていくというストーリー。
手掛けたのはケイシー・ギリーとサバンナ・メイヤーのコンビ。彼らは昨年末にホラーメディア「FANGORIA」のインタビューに応え、「『スリーピー・ホロウ』の世界を探求するにあたり、パラマウント・ピクチャーズから多大なサポートを得られました。もっとグロテスクな描写や恐怖を煽る描写、ユーモアを取り入れるよう勧められるとともに、とても肯定的なフィードバックをいただきました」と、映画版の権利を有するパラマウントが協力的だったことを振り返っている。

熱狂的なファンが後を絶たない一方で、これまで一度も“続編映画”の企画が持ち上がってこなかった『スリーピー・ホロウ』。このコミック版をきっかけに、25年以上開かなかった“開かずの扉”が動くことになるのだろうか。ホラーファンならずとも、今後の続報に注目しておこう!
文/久保田 和馬
