ゴールデンステイト・ウォリアーズは、2015年から4度のリーグ制覇を成し遂げ、一時代を築き上げた。しかし、22年の優勝を最後に覇権争いから遠ざかっており、今季もステフィン・カリー、ジミー・バトラー三世、ドレイモンド・グリーンという実績十分のベテラン陣を抱えながら、勝率5割前後をさまよう不安定なシーズンを送っている。
そういったなかで、ファンの間では“カリーが引退する前にもう一度優勝を”という声が高まり、ヤニス・アデトクンボやアンソニー・デイビスといったスーパースターをトレードで獲得すべきといった意見も根強い。
こうした議論が高まるなか、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は元NBA選手のトム・トルバートの番組『The Tom Tolbert Show』での会話の中で、ビッグネームのトレードについては、慎重な姿勢を示した。
「もしチームが良くなるなら、もちろん(トレードをする)。それがマイク(ダンリービーJr.ゼネラルマネージャー)の仕事だからね。去年は素晴らしいトレードを決めてくれた」
ただ、カーHCは次のように続けた。
「本当にチームを良くする動きでなければ意味がない。去年は素晴らしいトレードがあったが、同じことが常に正解とは限らないからね」
カーが念頭に置くのは、昨季途中に実現したバトラー三世のトレードだ。豊富な経験と勝負強さを誇る“闘将”加入後にチームは蘇り、プレーイン・トーナメントを制して第7シードの座を獲得。プレーオフでは1回戦で第2シードのヒューストン・ロケッツを撃破し、2年ぶりにカンファレンス準決勝に勝ち進んだ。
一方で、今季はオフェンシブ・レーティングがリーグ20位、ターンオーバー数が29位に沈んでいることに加え、サイズとフィジカル面の不足が顕著となっている。
12月からローテーション外となっているジョナサン・クミンガは魅力的なトレード要員になり得るが、スーパースター級の補強となれば、モーゼス・ムーディーやブランディン・ポジェムスキーら若手の放出も避けられない。
「スター選手のために“すべてを差し出した”チームを見ればわかる。(ロサンゼルス)クリッパーズ、フェニックス(サンズ)、ミルウォーキー(バックス)...彼らはドラフト指名権が残っていない。無責任にリスクを取りすぎれば、自分たちを袋小路に追い込むことになる」とカーHC。
もっとも、現在のチームに“新しい風”が必要なのもまた事実だ。カリーは依然として高いパフォーマンスを維持しているが、今年3月に38歳となる大エースに毎試合すべてを背負わせるには限界がある。
すぐに勝つために短期強化を選ぶのか、それとも将来の核を守るのか――。元王者は難しい選択を迫られている。
構成●ダンクシュート編集部
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