『WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退』東京ドーム(2026年1月4日)
IWGP世界ヘビー級&IWGP GLOBALヘビー級ダブル選手権試合 ○辻陽太vsKONOSUKE TAKESHITA×
辻が新日本伝統の逆エビ固めでTAKESHITAを破り、悲願のIWGP世界ヘビー級王座を奪取。GLOBAL王座と合わせた2冠を達成した。しかし、試合後に今大会で電撃復帰したジェイク・リーが襲撃。IWGP世界ヘビー級のベルトを手にして、無言で挑戦の意志を示した。
昨年の11・2岐阜大会で、IWGP世界ヘビー級王者のTAKESHITAは後藤洋央紀を、GLOBAL王者の辻は棚橋弘至をそれぞれ破り、初防衛に成功。TAKESHITAの前に立った辻は「東京ドームで俺と戦え」と宣戦布告し、新春ドーム大会でのダブルタイトルマッチが決定した。
昨年のG1を制し、IWGP世界ヘビー級王座を手にしたTAKESHITAだが、新日本のシリーズには出場しておらず、今回は前哨戦が一切無しの一戦に。TAKESHITAは「二冠を統一する気はない」と語った一方、至宝奪回を狙う辻は「自分がやりたいのはIWGP世界ヘビー級の分解。もっと言えばIWGPヘビー級を取り戻したい」と野望を口にしていた。過去の戦績は1勝1敗。1年5ヵ月ぶりに行われる今回が決着戦となった。
序盤から一進一退の攻防が続いたが、TAKESHITAが垂直落下式ブレーンバスターで突き刺すと、辻は首を押さえてエプロンに退避する。すかさずTAKESHITAはエプロンDDTで追撃。ここから首への一点集中攻撃へ。トペコンヒーロもさく裂した。
しかし、辻もカーブストンプでようやく一矢報いると、捨て身のランニング式ケブラーダを敢行。序盤で攻めていた腹部にダイビングフットスタンプを落としていく。ラリアット合戦、ヒザ蹴り合戦から、辻が人でなしドライバーからジャーマンにつなげるTAKESHITAの得意技で追撃。負けじとTAKESHITAも掟破りの逆ジーンブラスターを突き刺して、両者大の字に。立ち上がった2人はエルボーで気持ちをぶつけ合った。
ここでも辻は腹部にしつこくエルボーを浴びせていく。首に痛みが走り、突然動きが止まってしまうが、それでもカナディアンデストロイヤーをズバリ。TAKESHITAが投げ捨てジャーマンで立て直しを図っても、即座に立ち上がった辻は背後からジーンブラスターを叩き込み、再び両者は崩れ落ちる。
辻はジーンブラスターを狙って突っ込むが、TAKESHITAはカウンターのワガママ(ヒザ蹴り)をドンピシャリ。ブルーサンダーから一気にレイジングファイヤーへ。完璧に決まったものの、辻はニアロープに救われて、足がサードロープに届いた。TAKESHITAは再びワガママを狙うも、キャッチした辻はパワーボム、ジャンボスープレックスで逆転。腹部を強打したTAKESHITAをコーナーに担ぎ上げると、なりふり構わずエルボーを首筋に落としてから、ゲレーロスペシャル(雪崩式リバースブレーンバスター)で引っこ抜いた。一度はジーンブラスターを避けられて、リバースフランケンの餌食になった辻だったが、飛びヒザ蹴りをぶち込んで執念を見せる。
続くマーロウクラッシュはTAKESHITAが阻止。コーナー上に足止めすると、雪崩式ブルーサンダーを敢行して一気に主導権をもぎ取る。辻はなんとか肩を上げたものの、TAKESHITAはワガママを一閃。これでも辻がキックアウトすると、場内は沸騰した。TAKESHITAは生ヒザ式ワガママで仕留めにかかるが、先に動いた辻はヘッドバットをカウンターで浴びせて抵抗。笑みを浮かべた辻は、額をつけてTAKESHITAとにらみ合うと、あえて距離を取った。TAKESHITAはワガママ、辻はジーンブラスターを狙って同時に突進する。ここでクリーンヒットを奪った辻は、絶叫しながら逆エビ固めに捕獲。TAKESHITAは自分の手を噛んでギブアップを拒否するも、辻が死力を振り絞って絞めに絞めてギブアップを奪った。
新日本伝統の逆エビ固めで辻がTAKESHITAからギブアップ勝ち。3度目の挑戦で悲願のIWGP世界ヘビー級王座を奪取し、GLOBAL王座と合わせて2冠を達成した。
2本のベルトを肩にかけた辻は大歓声の中でマイクを持つと、リングを去るTAKESHITAを呼び止める。そして、「TAKESHITA、お前のその目、全然死んでねえな。やっててわかったよ。TAKESHITA、俺はお前に負けたくない」とメッセージ。さらに、「俺はこのリングで育ってきた。このリングを応援してくれるファンのみんな、新日本プロレスの関係者、新日本があったからこそ、俺は今ここにいる。俺が辻陽太だ。IWGP GLOBALヘビー級チャンピオン、IWGPヘビー級チャンピオンの辻陽太だ」と予告した通り、あえて“IWGPヘビー級"と口にして歓声を巻き起こした。
「いいか、忘れるな。このセルリアンブルーのリングは世界最高だ。俺は胸を張ってセルリアンブルーのリングで…」と締めようとするも、今大会でUNITED EMPIREのメンバーとして右ヒザ負傷から1年4ヵ月ぶりに復帰したジェイクが背後から襲撃。FBSで辻をKOする。「帰れ」コールが飛ぶが、ジェイクは世界ヘビーのベルトを手にし、無言で辻の体に被せてリングをあとに。2冠を達成した辻に早くも次なる敵が現れる形となった。
【試合後のTAKESHITA】
▼TAKESHITA「新しい時代、新しいプロレス見せることができたかな。KONOSUKE TAKESHITAからIWGP世界ヘビーのベルトを獲ったのが辻陽太。それがすべてだと思います。でも、これで終わりじゃないから。俺もっと強くなれるから。俺もっとできるから。それはね、何より自分がわかってるんですよ。これで終わりじゃないから。辻陽太、お前は強い。俺に勝ったんやから、お前は強いよ。お前が新日本プロレスを一番にしたい世界、そして俺はプロレスがナンバー1と言える世界。お互い作りたい世界は違えど、こうやって交わるのがプロレスやから。いつかお前のベルト獲りにいくからな」
――これまで戦った辻選手と違った部分は?
▼TAKESHITA「いつもあいつは『覚悟はできてるか?』って聞いてるけど、実はあれは対戦相手にじゃなくて、自分自身に問いかけてる。俺はそんな気がしていて。今日の辻は今までのどの対戦の時よりも覚悟があった。それが俺が勝てなかった理由やと思う」
――左腕に巻いているのは中邑真輔選手のもの?
▼TAKESHITA「この2026年1・4東京ドーム、棚橋弘至が引退するこのリングに立ちたくても立てないレスラーがいてね。俺の分までリングに立ってくれって、そう言われて託されたものです」
――超満員の東京ドームで試合をした気持ちは?
▼TAKESHITA「俺も辻もやらなあかんことは一つで、もし来年も1・4東京ドームがあるなら、この景色を見せないといけないし、俺たちが新しい時代を作ったその先には、何年かかっても今日の景色以上の、それ以上のものを見せないといけない。それが俺たちの使命だと思ってます。これは始まりや」
※辻はノーコメント

