新年を迎えても勢いが止まらない「シールブーム」。爆発的な人気を誇るのが、キラキラした立体感が特徴の「ボンボンドロップシール」だ。全国の文具店では入荷と同時に売り切れが続出し、もはや入手困難なレアアイテムと化している。
子供向け商品でありながら、実際に買い占めているのは大人という逆転現象が起きており、30代の女性会社員は、
「子供の頃に集められなかった反動。完全に自分用です」
そう言って苦笑するのだ。SNSでは「大人買い」「コンプ報告」が並び、コレクター市場は過熱の一途をたどる。
その影響は、子供の遊び場にも及んでいる。都内の公園で子供のシール交換を見守る40代主婦はこう憤るのだ。
「子供同士で交換しているのに、大人が横から『それはレアだからやめた方がいい』と口を出すんです。遊びが一気に取り引きになります」
さらに驚くのは、シール文化が仕事の場にまで侵食していることだ。都内の企業に勤める30代男性が言う。
「休憩室で突然『このシール持ってる? 交換しない?』と声をかけられて困惑しました。業務と何の関係があるのか…」
介入する側の大人は至って真剣だ。シール歴10年以上の女性は、
「価値を知らずに手放すのは損。社会勉強だと思っている」
と主張するが、その熱量が周囲との温度差を生んでいるのは否めない。
子供の遊び、大人の趣味、そして職場の空気までをも揺るがすシールブームは今、想定外のフェーズに突入している。このまま一気に過熱、暴走を続けていきそうだ。
(カワノアユミ)

