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【北中米W杯出場国紹介|第9回:ウズベキスタン】21歳のビッグネームが力強くチームを支える。指揮官は優勝経験のあるイタリア人

【北中米W杯出場国紹介|第9回:ウズベキスタン】21歳のビッグネームが力強くチームを支える。指揮官は優勝経験のあるイタリア人


 北中米W杯のアジア予選で、初の本大会出場を果たしたウズベキスタン代表は、「8.5」に拡大されたアジア枠の追い風だけで説明できる存在ではない。

 むしろ、旧ソ連崩壊後から30年あまりで積み上げてきた選手育成と代表強化の成果が、ようやく結実したと捉える方が妥当だろう。2024年のパリ五輪出場に象徴されるように、年代別代表からA代表まで一貫した強化が進み、その延長線上に北中米W杯行きの切符があったのだ。

 予選後に就任した、元イタリア代表DFのファビオ・カンナバーロ監督が率いるチームは、現在3-4-2-1を採用している。3バックをベースに中央を固めながら、ウイングバックを高く押し上げる攻撃設計が特徴で、縦への速さを重視したサイドアタックが軸となる。

 ビルドアップは非常にシンプルで、サイドの推進力を活かす志向が明確に出ている。そのアクセントになるのが、左右のセンターバックから対角に繰り出されるサイドチェンジだ。

 チームの象徴的存在が、キャプテンであり絶対的エースのエルドル・ショムロドフ(バシャクシェヒル)だ。イタリアのセリエAで豊富な経験を持ち、現在トルコでプレーするストライカーは、前線の明確な基準点であり、ボックス内の非凡な決定力も併せ持つ。

 彼が中央で時間を作れるかどうかは、両ワイドのシャドーやウイングバックの攻撃参加に直結する。攻撃のパフォーマンスはショムロドフに大きく左右される。

 中盤から前線をつなぐリンクマンはアジズ・ガニエフ(アル・バタイヒ)が務める。視野の広さと配球でリズムを作るチャンスメーカーでありながら、危険なシャドーストライカーでもある。サイドアタックを多用するチームにおいて、中央からワイドにかけてボールに関わり、最適な攻撃ルートを導き出す。

 オストン・ウルノフ(ペルセポリス)は11月のエジプト戦で2得点を挙げるなど、国際舞台での決定力を示す。本大会ではショムロドフに相手のマークが集中すると見られるだけに、このウルノフが躍進のキーマンだろう。
 
 守備の要として構えるのが、現在ウズベキスタンで唯一の世界的なビッグネームと言えるアブドゥコディル・クサノフ(マンチェスター・シティ)だ。スピードとパワーを兼備するハイレベルなセンターバックでありながら、21歳という年齢を感じさせないメンタル面の頼もしさが、力強くチームを支える。

 守備範囲の広さも強みとする彼を3バックのどこに配置するかも、カンナバーロ監督の重要な選択になるはず。ただし、フスニディン・アリクロフ(リゼルスポル)も、もっと国際的な評価が上がっても良い守備のタレントだ。
 
 将来性という観点では、パリ五輪の代表メンバーにも選ばれたFWクサイイン・ノルジャエフ(ナサフ・カルシ)のブレイクに期待がかかる。ウズベキスタンの国内リーグでプレーするが、ACLエリートの西地区で、サウジアラビアの強豪アル・ヒラルなどとのタフな戦いを経験している。攻撃的なポジションであれば、どこでもこなせる器用なアタッカーで、危険なジョーカーとして相手ディフェンスを脅かすことになるかもしれない。

 本大会ではポルトガル、コロンビア、そして大陸間プレーオフ1(DRコンゴ、ジャマイカ、ニューカレドニア)の勝者と同組になった。コロンビアとの初戦は高地のメキシコシティで行なわれ、フィジカルの消耗と試合運びが大きなテーマとなる。
 
 続くヒューストンでのポルトガル戦は“格上”との対戦だが、粘り強い守備と効率的なサイドアタックから、少ないチャンスをモノにしたい。この2試合の結果次第で、アトランタでの3戦目で決勝トーナメントへの道筋が見えてくる。

 独立後、8度目の挑戦にして、ようやく辿り着いたW杯の舞台で、いきなりの大躍進はあるのか。そのポテンシャルはあるだけに、2006年大会でイタリア代表の主将として優勝トロフィーを掲げた指揮官の手腕にかかるところは大きいだろう。

文●河治良幸

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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