活きた車えびに触れる調理体験と子どもたちの反応

学びの時間を終えたあとは、いよいよ車えびを使った調理に挑戦する時間です。今回使用されたのは、鮮度の高い活きた車えび。箱を開けた瞬間に元気よく跳ねる車えびの様子に、会場からは驚きの声が上がったといいます。
実際に活きた魚介を扱う機会は、子どもにとっても珍しい体験です。思うように動かない車えびに戸惑いながらも、班ごとに声を掛け合い、協力しながら調理を進めていきました。手順を分担したり、助け合ったりする中で、料理そのものだけでなく、仲間と一緒に作る楽しさも自然と生まれていたようです。
完成したのは、車えびのうま味を生かしたパエリア。子どもでも食べやすい味付けが工夫されており、出来上がった料理は最後までしっかりと食べられていました。苦労して作った分、味わいもひときわ印象に残ったのではないでしょうか。
参加した子どもからは、知らなかったことを学べて楽しかった、家でも作ってみたい、料理が楽しくて参加してよかったといった声が聞かれています。食材に触れ、作り、味わう一連の体験が、魚や料理への前向きな気持ちにつながっている様子がうかがえます。
食べる体験が 地域や海を考えるきっかけになる
今回の料理教室は、車えびを使った調理体験にとどまらず、食べ物の背景まで含めて学べる内容でした。魚がどこで育ち、どのような人たちの手を経て食卓に届くのかを知ることで、普段何気なく食べている一皿の見え方も変わってきます。
料理を通じて魚に触れ、味わい、知識を重ねていく体験は、難しい言葉を使わなくても、食と地域、そして海とのつながりを自然に伝えてくれます。とくに成長期の子どもたちにとって、こうした実体験は記憶に残りやすく、今後の食の選び方にも影響を与えるはずです。
魚離れが課題とされる中で、身近な料理教室という形で行われた今回の取り組みは、特別なイベントでありながら、日常の延長線上にある学びでもあります。食べることをきっかけに、地域の食材や海の未来へ目を向ける。そんな小さな気づきを積み重ねていく場として、注目したい取り組みです。
