2026年JRAの幕開けとなる東西の金杯が終わり、発表された2025年のJRA賞受賞馬で圧倒的だったのは、サウジカップとBCクラシックを制したフォーエバーヤング(牡5)。248票中226票の支持を集め、年度代表馬に選出された。同時に最優秀4歳以上牡馬、最優秀ダートホースのタイトルも獲得する「3冠馬」となった。
JRAでの出走なしという状況での栄誉に、管理する矢作芳人調教師は次のようにコメント。
「彼が成し遂げたことの偉大さの証明だと思いますので、たいへん嬉しく思っております。また、厩舎として続けてきた挑戦も評価されたことが、たいへん嬉しいです。今後もこの賞に恥じないような成績を残していけるよう、精いっぱい努力いたします」
そんな世界最強馬の今年の動きはというと、サウジアラビア国際競走(2月14日)への招待を受諾。サウジカップ(GⅠ、ダート1800メートル)連覇を目指すことになった。
実は昨年暮れ、矢作師は「衝撃発言」をブチかましていた。12月29日に大井競馬場で行われたGⅠ・東京大賞典の競馬中継(フジテレビ系)にゲスト出演すると、フォーエバーヤングの近況などについて、次のように切り出したのである。
「1月4日にノーザンファームしがらきから帰厩させ、2月のサウジカップへ向けて調整を進めていく予定です。サウジの次は4月のGⅠ・ドバイワールドカップ(ダート2000メートル)が目標で、3着に終わった今年(2025年)のリベンジを果たしたいと考えています」
しかし番組内での話は、これで終わりではなかった。矢作師は「ドバイ以降の予定は今のところ未定」としながらも、2026年のフォーエバーヤングについて、次のような「仰天出走プラン」を口にしたのである。
「フォーエバーヤングの藤田晋オーナーは『競馬ファンをいかに楽しませるか』を常に考えています。その点で言えば、例えば『世界のダート王』が芝の有馬記念に出走すれば、大いに盛り上がるでしょうね」
矢作調教師といえば、芝戦線で活躍していたモズアスコットでダート界に殴り込みをかけ、2020年のGⅢ・根岸ステークス(東京・ダート1400メートル)に続き、GⅠ・フェブラリーステークス(東京・ダート1600メートル)を連覇させた実績を持つ名伯楽。それだけに「フォーエバーヤングの有馬参戦」はありえないことではない。
はたしてドバイ以降、暮れの大一番に向けて、どんな臨戦過程を歩むことになるのか。フォーエバーヤングの海外での活躍を含めて、今年も「矢作マジック」から目が離せない1年になりそうなのである。
(日高次郎/競馬アナリスト)

