【漢(オヤジ)の旅 兵庫県尼崎市編(1)】
『週刊実話 ザ・タブー』で連載中の藤木TDC氏による「漢(オヤジ)の旅」は、全国の公営ギャンブルをめぐるディープツアーガイド。金はないけど飲む・打つ・買う。今回は、兵庫県尼崎市の園田競馬体験記をお届けする。
キャバレー遊びを賭け約30年ぶりの園田に参戦!
ギャンブルと酒のドケチ旅、今回は兵庫県尼崎市・園田競馬の巻である。兵庫県とはいえ、園田競馬場は兵庫の東部県境に接していて大阪の淀川区からめちゃくちゃ近い。今回は大阪北部、キャバレーの町・十三(じゅうそう)を拠点に難攻不落な地方競馬に挑むの巻。勝ってキャバレー遊びはできるのか? いざ勝負じゃ〜、ア〜メマ〜ッ!!
園田競馬場といえばコースが一周1051メートルと超小回りで、直線も200メートルチョイという、日本最小規模の馬場で有名だ。それとともに、かつてアラブ競馬のメッカと言われた地でもある。
筆者が最初に訪れた1990年代はまだアラブ馬のレースが行われ、それは不可解な、持ちタイムや展開がなんの役にも立たない、どう予想すべきか途方に暮れる競馬が行われていた。
が、アラブ競馬は2004年に廃止されて競走馬は全てサラブレッドになり、現在は他の競馬場同様、サンデーサイレンス系、キングカメハメハ系の落ちこぼれ組が幅を利かせる。
でも地方競馬は血統なんか信じちゃイカン。南関東の浦和や船橋で痛い目に遭っているので、園田競馬も自分で予想せず、ひたすらツイてる専門家の印に乗っかるのみと固く心に決めた。
新幹線を降り新大阪駅から徒歩10分で阪急・南方駅。そこから十三駅を経由して園田駅まで3駅、10分もかからない。駅前には無料送迎バスが客を待ち、10分ほどで競馬場に到着した。
おお、約30年ぶりの園田。この競馬場は兵庫県伊丹市、大阪府豊中市・池田市にまたがる大阪国際空港(いわゆる伊丹空港)のすぐ南側にあり、レース中、旅客機が目の前にグオーンと着陸して、ものすごい迫力と騒音だ。このジェットの騒音も競走馬のやる気に影響しそうな不安要素である。
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宝くじ当選で有名な「宝当神社」のご利益が炸裂
しかし、希望もある。本誌前号を読んだ方は覚えていよう。唐津競艇を終えたあと筆者は唐津港から小島に渡って宝くじ当選に霊験あらたかとされる「宝当神社」に参拝した。
その御利益が出るか出ないかひたすら神頼み。専門誌『競馬ブック』を550円も出して購入、馬柱もパドックもオッズも見ず、その日ツイてる予想記者の印に丸呑みで乗っかるのみという作戦を心に決めた。
昼過ぎに競馬場に到着すると、レース前のスタンドでチャージ型馬券購入専用カードの宣伝係がコスプレで漫才めいた小芝居を展開中。平日の昼下り、ガラガラのスタンドの客もゲラゲラ笑ってる。さすが関西、サービス満点だ。
2レースほど見(ケン)して、第7Rから勝負開始。予想紙でその日当ててたのは、第5Rの無印2着馬にただ一人◎をつけた宮垣記者。7R、彼の対抗⑩と人気薄△⑦⑧をボックス3点買いすると、おお! ⑧が大逃げ、ゴール直前で2番人気の⑪を6番人気の⑦がかわして馬複⑧⑦で的中!!
まったく頭を使わずに払戻2240円ゲット。久々の穴配当、すごいぜ宝当神社!!(宮垣記者もエラいが来たのは△なので…)驚くべきことに、この日は第8R馬複①⑪(ただし1番人気で配当160円)、第9R馬複③⑥(550円)と的中し脅威の三連勝。難関を覚悟してた園田競馬で、こんなことがあってもいいのか!?
勝てば何もかもがよく思える。この競馬場は場内に「うまぐるめマップ」なる立派な食堂・売店案内を掲示し、値段も安く抑えている。
場内の西のはずれにある『明石屋』では今や資源枯渇で値段急上昇中の高級食材タコを天ぷらにした名物「タコ天」が1本200円、東側のお好み焼き『さかえ』では大阪名物「とんぺい焼」が300円など、オッサン好きするアテが駄菓子価格で販売中。
さらにサワー、ハイボール400円と、場内は立ち飲み屋もビックリの激安食堂街である。加えて当場にはナイター開催を応援するご当地アイドルグループ『SKNフラッシュ8』がいて、時々スタンドでオッサン客に紛れて予想動画を撮影してたりで楽しい! そして当たる!! このまま最終レースまで的中したらどうなる(死ぬか?)と怖いぐらいだったが、第10、第11Rとハズして人生そんなに甘くないと思い知り、本日はここまでと競馬場をあとにした。
【漢(オヤジ)の旅 兵庫県尼崎市編(2)】へ続く
「週刊実話タブー」2025年1月10日号より
