【漢(オヤジ)の旅 兵庫県尼崎市編(2)】
『週刊実話 ザ・タブー』で連載中の藤木TDC氏による「漢(オヤジ)の旅」は、全国の公営ギャンブルをめぐるディープツアーガイド。金はないけど飲む・打つ・買う。今回は、兵庫県尼崎市の園田競馬体験記をお届けする。
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「ションベン横丁」は酔っ払いの聖地
そして夜は、2駅離れた大阪市淀川区の十三である。十三といえばキャバレーとともに有名なのが駅西口前に広がる『ションベン横丁』。戦中の建物疎開跡地に狭小飲食店が約50店、軒を連ねる酔っ払いの聖地だ。
ところが’14年、この横丁は火事に見舞われ約40軒が消失。5年前に来たときには一部再建はしていたものの歯抜け状態だった。それが今回、行ってみると建物がなかった場所にも店ができ完全復興、しかも格安立飲み屋が競合する低価格激戦地帯となっているではないか。
核になってるのは、京都発・本格料理を激安で供するチェーン『立ち飲み庶民 十三店』と、東京発・激安立ち飲みチェーンが大阪に殴り込みした『晩杯屋』。この両店が一軒挟んで並び競う立ち飲み屋版・阪神巨人伝統の一戦状態だ。そしてかつてはひとり焼き肉店などが目立った横丁が、今やその2軒を中心に個人店含め立ち飲み屋密集地帯と化していた。
午後5時。まずは『庶民』を覗いたが、この時間にほぼ満員。1席空いてたスペースでビール中瓶350円を飲み始めたが、次から次に来る客が外でカウンター空きを待っている。
ここでは従業員も20代の美人の女子なのでオッサンがひしめくのは仕方ない。おすすめのつまみは「おつくり盛り合わせ」600円。分厚い本マグロに、サーモンに、シメ鯖に、赤エビが1本。ヒエ〜、こりゃ天国じゃ、ア〜メマ〜。
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おみくじには「身分不相応は災いのもと」
しかし、あまりに混雑するので、落ち着いて飲むのは無理。950円の勘定を済ませて別の店へ。東京生まれの美人姉さんが切り盛りする立ち飲み『現場スタ』は個人店。ハイボールとおでんの牛すじをアテに飲んで1500円。う〜、もう他はいらん。競馬も勝ったし酒は安いし立ち飲み屋にネーチャンはおるし、キャバレーどうでもエエ。園田〜十三はセンベロドケチ旅打ちの聖地だ。
さて、翌日も機嫌良く園田競馬場。園田の朝は「たこ焼き」で始まる。スタンド中央に店を構えるまぐろ専門店『一八』は外売りの「たこ焼き」6個入り200円。他場では1000円を超えそうな本格「鉄火丼」がなんと500円。ま、朝は軽く「たこ焼き」200円で済ましとくか。
そして、予想紙を買って「印」に便乗。この日は第3Rから買い始め、何も考えず『競馬ブック』松原記者の◎◯に乗ったらすぐ的中。馬複2番人気で260円だが、幸先いい。まだ宝当神社のご利益は効いてるようだ。
よし、500円の鉄火丼食っちゃうぜィ!! が、神頼みパワーもここまで。4・5・6・7・8Rと連続でハズし、第9Rでようやく馬複740円を取り返すも、こんな配当じゃ赤字だ。続く第10Rもダメ、もう帰ろうと見限ったメイン第11Rは1番人気だったが馬単で買って440円、3レースも的中したが、この日の収支は赤字である。
実は先の宝当神社でおみくじを買い、開いてみたら「末吉」で、神様のお告げに「心静かに諸事控えめにしてこれまでの職業を守り、身を慎んで勉強なさい」「身分不相応は災いのもと」などとある。商売の運勢欄は「損にもならず利無し」。当たってるよ…。ありがたい神様の教えに従って、最終レースを待たずに帰路に。
この日は阪急電車で十三を乗り過ごし、終点の大阪梅田まで足を伸ばす。地下街をトボトボ歩いて向かう先は大阪駅前ビル地下。第1ビルから第4ビルまである東京でいえば新橋駅前ビル同様、戦後の焼跡闇市をビル建設で地下階に埋め込んだ飲食街。
こちらも、ものすごいことになっており、1ビルから4ビルすべてに『立ち飲み庶民』があるわ『晩杯屋』もあるわ、立ち飲み&激安居酒屋がギュウギュウ詰め。夕方に行くとすでに入れないぐらい激混み状態だ。
