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グロージャン、5年ぶりにF1マシンをドライブ。フェラーリやレッドブルらライバルも拍手喝采「みんなに泣かされてしまったよ!」

グロージャン、5年ぶりにF1マシンをドライブ。フェラーリやレッドブルらライバルも拍手喝采「みんなに泣かされてしまったよ!」

2020年を最後にF1キャリアを終え、以後はインディカー等で活躍しているロマン・グロージャン。バーレーンGPの大事故により怪我を負ったため、F1引退レースをしっかりと走ることができなかったが、今回約5年ぶりにF1マシンをドライブ。最後にピットに戻ってきた時には、ライバルチームからも拍手が送られた。

 グロージャンは2020年のバーレーンGPスタート直後に、コース右側のガードレールに激突。マシンは前後に真っ二つとなり、さらに炎に包まれるという悲惨な事故となった。グロージャンは幸いにも、燃え盛る炎の中から脱出。しかし手足に火傷を負うこととなってしまった。このため、同シーズンの残りのレースに出場することができず……同シーズン限りでハースを離れることを決めていたグロージャンにとっては、結局このバーレーンGPがF1での最後のレースとなってしまった。

 その後メルセデスが”さよならテスト”を企画するも、コロナ禍の影響により実施することができず。グロージャンがF1マシンのコクピットに戻る機会はなかなか訪れなかった。

 そんなグロージャンが、イタリア・ムジェロで行われたTPC(旧車テスト)で約5年ぶりにF1マシンをドライブした。なおこのテストには、元インディカー・ドライバーであり、現在はF1のテレビ解説者を務めるジェームス・ヒンチクリフもF1マシンを初ドライブ。ヒンチクリフの走行は、F1公式チャンネルで近日配信予定の特番のためだったという。

 タイムなどは公開されていないものの、グロージャンはこの日の経験を大きく喜んだ。

「雨だったけど、雨の結婚式……幸せな雨の結婚式みたいだった」

 グロージャンはそう語った。

「雨は降っていたけど、幸せな、素晴らしい1日だった」

「最初は少し腕が鈍っていたように感じたけど、すぐに全てが元に戻った。スタンディングスタートも行なうことができた。前にスタンディングスタートをしたのは、なんと2020年のバーレーンGPのことだった。今回はその時よりも、ずっと良い結果になったね」

「2016年のオーストラリアGP(ハースF1のデビュー戦)を一緒に戦った人たちにも会えたし、新世代のマシンをドライブすることもできた。本当に感謝している。本当に特別な機会だった。素晴らしい経験で、改めて心から感謝している。言葉では言い表せないね」

 現在チーム代表を務める小松礼雄は、ハースのデビュー当初はグロージャンのレースエンジニアを務めていた人物。そしてヘリテージ・チーフエンジニアもドミニク・ヘインズは、2019年から2020年までグロージャンのレースエンジニアを務めた。彼らも含め、グロージャンとかつて共に戦った面々が、今回の走行に際してチームに帯同していた。

 なおこの日のムジェロでは、ピレリのタイヤテストが行なわれており、フェラーリやレッドブルのマシンも走行。そしてグロージャンが最後にピットインした際には、これらライバルチームやピレリの面々も、拍手喝采で出迎えた。

「最後にはみんなに泣かされてしまった」

 グロージャンはそう明かした。

「バイザーは下げたままにしていたんだけど、最後のインラップではフェラーリ、レッドブル、ピレリ、そしてもちろんハースF1チームの全員が集まってくれて、拍手喝采してくれた」

「2020年のアブダビGP(グロージャンの引退レースとなるはずだったレース)でも、同じような形になると思っていたんだけどね。今日はそれ以上に素晴らしかった」

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