彼の「優しさ」に違和感を覚えた夜
引っ越しまであと少し。私は仕事が立て込んでいて、なかなか荷造りに手をつけられずにいました。そんなとき、彼氏が「俺が全部やっておくから、仕事に集中していいよ」と申し出てくれたのです。ありがたいと思う一方で、どこか引っかかるものがありました。
普段は片付けが苦手で、自分の脱いだ服すら放置するタイプ。それなのに、どうして急に荷造りを買って出たんだろう。ちょっと不思議に感じながらも、私は彼の言葉に甘えることに。ただ、新居の契約手続きや費用のことは、私が主に進めていました。
段ボールの底から現れた「見覚えのない鍵」
引っ越しの前夜、私は早めに仕事を切り上げて帰宅しました。リビングには積み上げられた段ボール。彼が頑張ってくれたのだと感謝しながら、ひとつだけ封がされていない箱が目に入りました。何気なく中を覗くと、底のほうに小さな鍵がありました。見覚えのないデザイン。私が手に取った瞬間、背後から帰ってきた彼の顔色が変わりました。「それ、どこにあった?」と聞く彼の声は、明らかに動揺していました。
