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3割が赤字「結婚式場」が生き残るための3つの選択肢…「コスパ」「トキ消費」への最適化がカギに

3割が赤字「結婚式場」が生き残るための3つの選択肢…「コスパ」「トキ消費」への最適化がカギに

トキ消費を重視するアルファ世代を見据えた経営が必要

オリジナルウエディングはコスパ重視時代で鳴りを潜めたかに見えた。しかし、2026年以降に再び日の目を見ることになりそうだ。

テイクアンドギヴ・ニーズの運営する日本屈指のウエディングプロデュースチーム「オートクチュールデザイン」は2024年度の受注残が前年度比で50%近く伸びた。海外富裕層の顧客から、日本で行なう結婚式の問い合わせが急増。1組当たりの単価は1000万円を超えるという。

足元ではインバウンドという新たな需要が生まれているのだ。そして、Z世代の次にやってくるアルファ世代の消費動向も見逃せない。

アルファ世代は2010年以降に誕生した人たちで、コト消費よりもパーソナライズ化されたトキ消費への志向が強い。トキ消費はその瞬間を逃すと二度と手に入らない感動や体験を求めるものだ。結婚式という特別な儀式との相性が抜群の世代なのである。

そもそも、Z世代はコストパフォーマンスを重視するが、高額なサービスを嫌っているわけではなく、価格に見合う価値の提供を求めているだけともいえる。結婚式場はオリジナルウエディングのニーズを丁寧に拾って、数から質への方針転換が必要であり、ビジネスモデルそのものを変えていく必要があるだろう。

多くの結婚式場は、団塊の世代の次に人口が多い団塊ジュニア世代の結婚式に最適化した。

この世代は詰め込み教育の影響を色濃く残し、バブル崩壊や阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件など世紀末の激動の時代を経て自分探しを模索した世代でもある。90年代後半から市場を席捲したゲストハウスのプライベート空間は、自分らしさを表現する格好の舞台だったわけだ。そして、新郎新婦は非日常空間での結婚式の後、終わりなき日常へと足を踏み入れていたのである。

このゲストハウス型のビジネスモデルはプライベート空間を提供することに強みがあり、宴会場を高稼働させる原動力となった。いっぽうで、「プライベート+オリジナルウエディング」を求めたゆとり世代のニーズには多くの会社が最適化できなかった。高稼働させることが主目的になっていったからだ。

いっぽう、テイクアンドギヴ・ニーズのように、先駆者たちがまいた種が今、芽を出し始めている企業もある。

数から質への転換は労働力が減る日本の状況にも適しているだろう。投資回収が完了した結婚式場がフリーウエディングプランナーなどと提携し、会場貸しに徹するというのも、結婚式場の生き残り策の1つになるかもしれない。

取材・文/不破聡

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