ミハエル・シューマッハーがF1初勝利を挙げたマシンである1992年型ベネトンB192が、ブロード・アロー・オークションズを通じて推定850万ユーロ(約15億5000万円)でオークションに出品された。
ベネトンは1992年シーズン開幕をアップデート版のB191で迎えたが、第4戦スペインGPからB192を投入した。当時マーティン・ブランドルとコンビを組んでいたシューマッハーは、このB192のシャシーナンバー5を駆ってベルギーGPで初のF1優勝を達成した。
ロス・ブラウンの指揮のもと、ロリー・バーンが設計したB192。フォード製3.5リッターV8エンジンを搭載し、印象的なイエローとグリーンのカラーリングをまとったこのマシンは、シューマッハーとブランドルの2人で表彰台11回、1勝、ファステストラップ2回を記録した。
2022年、スカイスポーツF1の特集に出演したブランドルは、1992年シーズンとベネトンB192を次のように振り返った。
「30年前、1992年のF1シーズンは今とはまったく違って見える」
「グランプリはわずか16戦しかなかったが、16チームが参戦し、合計39人のドライバーが予選に挑んでいた」
「ウイリアムズFW14Bは打倒すべきマシンであり、獅子だけが手なずけられるような技術の傑作だった。”レッドファイブ”のナイジェル・マンセルは9勝を挙げ、8月半ばにはすでに世界王者になっていた。今では考えられないことだ」
「ミハエル・シューマッハーと私は、比較的ベーシックだが非常に効率的なベネトンB192で、ウイリアムズに挑むべく全力を尽くしたんだ」
ブランドルはこの1992年限りでベネトンのシートを失ったが、シューマッハーとチームメイトでいられたことは光栄だと口にした。
「私は典型的なF1流のやり方でクビになった。チームは1993年にイタリア人ドライバーを望んでいて、それで私のベネトンでのキャリアは終わった。だが、当時新進気鋭だったミハエル・シューマッハーのチームメイトでいられたことは、この上なく光栄だった。本当に偉大なドライバーだったよ」

