
広島はなぜ新監督にバルトシュ・ガウルを招聘したのか。重視した三つの要素。クラブのフィロソフィーに目を向け、アグレッシブなスタイルを継続
1月9日にエディオンピースウイング広島で就任会見に臨んだバルトシュ・ガウル監督は、素晴らしい環境で仕事ができる喜びと、このスタジアムに集うファン・サポーターを引き続き熱狂させる決意を力強く語った。
会見ではまず、ミヒャエル・スキッベ前監督の後任としてガウル新監督を迎えた理由が栗原圭介強化部長から語られた。
新監督の選考において重視したのは三つの要素。一つ目はこれまでのスタイルを大きく変えず、より成長させてくれること。この点に関しては、ガウル監督が唯一トップチームを指揮していたグールニク・ザブジェ(ポーランド)の試合を参考にした。
「私も何試合も見ましたし、AIも含めて過去4年のサンフレッチェのスタイルを分析して同じようなデータが出ているサッカーをしている指導者を探したところ、バルトシュのサッカーが候補に上がってきました」と栗原強化部長は説明し、昨季に得点を取り切れなかった点もガウル監督なら改善できると感じられたという。
「彼がやっているサッカーは、ビルドアップも含めてしっかりとポジションを取りながら、選手が流動的にポジションチェンジをしてボールを運んでいく。ポゼッションを大事にしながらも前にボールを運んでいくサッカーが見られたので、今のスタイルを継続したまま、より攻撃的なサッカーができるんじゃないかと思った」
二つ目は、育成というクラブの強みを大切にして選手個々を成長させてくれること。そして三つ目は、攻撃的なスタイルを成長させながら育成を大事にして、結果と成長を両立させていくクラブのビジョンに共感して一緒に仕事をしてくれる人。この二点に関しては、育成の現場での指導経験も豊富なガウル監督と直接話し合いを重ね、しっかりと理解を得られたうえで契約は締結されている。
ガウル監督も自分のキャリアを広島が評価してくれたことを喜び、「自分が育成で力を発揮してきたことを評価してくれたのだと思いますし、それがフィロソフィーとして広島というクラブにあることも、お互いに話をしていくなかで理解を深めていきました。
もちろん、プロの監督として必ず勝たなきゃいけない。結果を残していかなきゃいけない。その両輪は必ずついてくるもので、そこは自分もやっていかなきゃいけないと思っています」と語っている。
実際にピッチ上で披露していくサッカーにおいて、ガウル監督は具体的なところまで言及しなかったが、とにかく熱量高く語った。
「本当にスタジアムの雰囲気はすごく良くて、この雰囲気を作っているのはお客さんたちですけど、それはチームがアトラクティブな魅力のあるフットボールをしているからだと思う。お金を払ってサッカーを見に来てくれる人たちに報いるためにも、すごく魅力的なサッカーを、攻撃的でアグレッシブなサッカーを、やらなきゃいけないと思っています。
今日、選手たちの前でも話しました。攻撃的でアグレッシブに絶対に勝つという気持ちをずっと持ち続けて試合に臨み、このスタジアムに来た相手に、『もう二度と来たくない』『もう二度と広島とは戦いたくない』『もう絶対にこのピッチには入りたくない』、そう思わせるぐらいに相手を圧倒して、そういう恐怖やプレッシャーを与えて相手チームを帰すことができるサッカーをしていきたい。本当にアグレッシブに攻撃的に、前にどんどん攻めていくサッカーをやりたいと考えています」
スキッベ体制下で熱狂を続けてきたEピースの熱は、これからも冷めることはなさそうだ。クラブのフィロソフィーにある育成にしっかりと目を向け、これまで培ってきたアグレッシブなサッカーのスタイルを継続したうえで、結果を求めていく。
新たに就任した指揮官は、サンフレッチェが目ざしていきたい方向に向かって、常に高い熱量を持って先頭を走っていってくれるに違いない。
取材・文●寺田弘幸
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