MotoGPは、バイクとライダーの合計重量に最低重量制限がない。このルールは変更するべきなのだろうか?
同じロードレース世界選手権においては、Moto2クラスとMoto3クラスで身長が高く体重も重いライダーの不利を補うために、重量制限を設けている。Moto3ではバイクとライダーの合計最小重量は152kg、Moto2では217kgに設定されており、成長期のライダーが過度な減量に直面しなくても済むように余裕を持った重量制限がなされている。
スーパーバイク世界選手権(WSBK)ではバイクの最低重量が168kgとされている。さらにライダーと装備を含めた重量を80kgとし、それより軽いライダーの場合は、80kgとの差の半分がバラストとしてバイクに追加されるシステムとなっている。
WSBKライダーの体重が装備込みで68kgの場合、基準の80kgとの差は12kgとなり、バイクに6kgのバラストを装着する必要があるわけだ。
ただ、MotoGPにはそうした制度はない。バイクの最低重量が157kgと定められているのみで、体重の重いライダーと軽いライダーの体重差は調整されていない。そのため体重管理はすべてのMotoGPライダーにとって依然として重要な課題となっている。
「僕たちはモータースポーツ界のエリートであり、あらゆる細部にこだわっている」と、2024年王者のホルヘ・マルティン(アプリリア)は強調した。
「その細部のひとつが体重だ。僕たちは皆、非常に痩せており、体重を減らしながらも強さと持久力を維持しようと努めている」
「バランスを見つけるのは常に大変なことなんだ。そして間違いなく体重が70キロを超える選手は、基本的に問題を抱えている」
体重63kg、身長168cmのマルティンは、MotoGPグリッドで最も軽いライダーのひとりだ。
その対極にいるのが、2025年のグリッド上で最も背の高いライダーだったルカ・マリーニ(ホンダ)だ。身長184cmある彼は、ドルナのデータによると装備抜きで体重が69kgとなっている。
「僕の体重は70kgだ」とマリーニは言う。
「でも、いつも同じだ。軽ければ軽いほど速く走れて、タイヤをあまり使わなくて済むんだ。(ダニ)ペドロサみたいにね。他のスポーツと同じように、最低体重制限があるべきだと思う」
「結局のところ、MotoGPに欠けているのはそこだけだ。体重の軽いライダーなら、体重を増やすのはずっと簡単だ。トレーニングを増やしたり、食事を増やしたりするだけだ。体重の重いライダーは、ある一定の体重以下には絞れなくなる」
昨シーズン、身長が180cmを超えるライダーはMotoGPのグリッドに4人いた。マリーニに加えて、ホンダのジョアン・ミル(181cm)、グレシーニのフェルミン・アルデゲル(181cm)とアレックス・マルケス(180cm)だ。
ランキング2位でシーズンを終えたアレックス・マルケスは、身長の高さは不利ではなく、長所もあると強調した。
「バイクの方向転換が多い場合は、身長が高い方が有利だ。体力的に優れていて、適切なタイミングで体重を横に移動できるからだ」
そのため彼は、背の高いライダーと低いライダーの長所短所はほぼ相殺されると考えている。
「確かにMotoGPライダーの体重は今やほぼ同じだ」
「全員65~70キロの間だ。だから5キロの差はほとんど感じない。身長が問題になるとは思わない」
昨シーズン、体重が70kgを超えるライダーはいなかった。2026年には、WSBKからプラマックに移籍するトプラク・ラズガットリオグルがMotoGPグリッドに加わる。ヤマハの公式データでは身長182cm、体重72kgとされている。

