
ブライトン三笘薫は着々と完全復調へ。同僚DFも期待「最高のコンディションにあれば欠かせない存在。特別な何かをもたらしてくれる」【現地発】
1月7日に行なわれたマンチェスター・シティ対ブライトン戦で、三笘薫がチームの同点ゴールとなる鮮やかなミドルシュートを決めた。
昨年12月13日のリバプール戦で左足首の怪我から復帰し、先発メンバーに戻ってから2試合目でネットを揺らした。自身のゴールは9月13日のボーンマス戦以来、実に約4か月ぶりだ。
得点の場面では、三笘の技術力と判断力、そして高いシュート精度が光った。本人は「やっと取れた。怪我でチームを離れていたので、これからもっと取らないといけない」と正直な心情を吐露。ミドルでのゴールについて「(ブロックに入ったニコ・ゴンサレスの)足が開くのが見えたので通すことができた」と振り返った。
ブライトンでの得点を振り返ると、三笘のミドルシュートは意外と少ない。ペナルティエリア外からミドルと呼べる得点は、23年1月のレスター戦と、25年2月のチェルシー戦でしか決めていない。チェルシー戦での得点では、GKからのロングボールを足もとでピタリと止め、綺麗にネットに沈めた。インパクトは特大だったが、ミドル自体の得点はそう多くない。
そのためシティ戦後、「ミドルでのゴールを意識しているところはありますか」と聞いてみると、三笘は世界最高峰のプレミアリーグではGKのレベルも高く、難易度が高いと答えた。
「増やさないといけないと思いますけど、プレミアリーグでは、自分がフリーであってもミドルを決めきれるゴールキーパーはあまり多くないです。そういう状況でも、決めていかないといけない。まずはチャンスの数を増やすことが大事。回数を増やしていきたいです」
ゴール以外でも惜しい場面があった。
70分に味方のロングボールに合わせ、左サイドを疾走。相手SBのマテウス・ヌネスが後逸し、三笘が胸トラップからペナルティエリア内まで走り込んだ。角度のない位置だったため、ディエゴ・ゴメスへのパスを選んだが、パラグアイ代表のシュートはミートせず...。三笘がこぼれ球を押し込もうとするも、今度は右ポストに嫌われた。「シュートの選択肢もありましたが、フリーの選手が見えたのですか」と聞くと、三笘は頷いて答えた。
「コースの角度が厳しいなかで、ゴール前を見た時に(ゴメスが空いていた)。自分のパスのスピードが少し弱かったので、ゴメスにとってもなかなか難しいフィニッシュかなと思います。自分がもう少し相手ゴールキーパーの近くまでボールを運べたら、違う選択肢もあったのかなと。そこは映像を確認して、また考えたい。ただ、あそこで決め切れたら勝ちに持っていけた。悔しいです」
三笘としては、先発復帰となった前節のバーンリー戦で70分まで出場。スタメン復帰2試合目のシティ戦で83分までプレーし、出場時間を順調に伸ばしている。回復傾向にあるのは間違いないが、シティ戦では攻撃面において得点と惜しくもアシストがつかなかった場面以外では大きな見せ場を作れなかった。
自身のパフォーマンスについて、三笘も満足していないと述べた。
「プレー強度を含めて、全然(駄目)ですね。守備でも走らされたところがありましたし、チャンスも1対1の回数が少ない。サイドミッドフィルダーでプレーするには、攻撃の1対1のところだけではなく、守備をしてボールを取り、またそこから仕掛けないといけない。コンディションを上げていかないと」
三笘の自己評価はいつも通り厳しいものだったが、ブライトンにとって日本代表アタッカーの復帰は大きな効果をもたらしている。
三笘のいないブライトンは、特に攻撃面で迫力を欠く試合が少なくなかった。顕著だったのはホームで行なわれたウェストハム戦(12月7日)。降格争いに苦しむウェストハムを相手に攻めきれず、1-1のドローで終えると、ホームサポーターから不満のブーイングが起こった。ところが三笘復帰後はチームの攻撃が格段にスムーズになった。ベルギー代表DFのマクシム・デ・カイペルも、シティ戦の取材エリアでこう話した。
「カオルのクオリティはご覧のとおり。ゴールでその価値を改めて証明した。カオルが最高のコンディションにあれば、チームにとって欠かせない存在になる。特別な何かをもたらしてくれるんだ」
そんな三笘について、スポーツサイトの『ジ・アスレティック』も「ミトマがいると、魔法が起こる。彼がピッチに立つ時間が長くなればなるほど、チーム目標である“欧州カップ戦出場権の獲得”の可能性は高まるだろう」と期待した。
当然、三笘の復調は日本代表にとっても追い風となる。
先述したように、三笘はまだ完全復調には至っていない。しかし試合を重ねるごとに自身のコンディションと調子を上げてきているのは朗報だろう。
W杯の開幕日まで、残り152日。三笘は「26年にワールドカップがあるが、時間もない」と語る。ただW杯に照準を合わせるのではなく、ブライトンで目の前の試合をひとつずつこなすことで、自身のプレー精度と威力を高めていきたい考えだ。
取材・文●田嶋コウスケ
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