F1スペインGPは、2026年より開催地がバルセロナから首都マドリードに変更となる。新設の市街地サーキット、マドリンクで開催されるスペインGPは9月15日のチケット先行販売開始以来、売れ行きが好調だという。
マドリンクは、IFEMAマドリード展示場周辺とマドリード北東部の市街地を舞台とした全長5.47kmのコースで、22のコーナーで構成される。中でも注目は12コーナーの『ラ・モニュメンタル』で、550メートルにわたり24%のバンク角がつけられる。
そんなエキサイティングなレイアウトでも注目されるマドリンクだが、スペインのスポーツ紙『Marca』によると、2026年スペインGPのチケットは既に48,500枚を売り上げたという。
販売された48,500枚のうち、20,000枚は発売開始からわずか12時間で売れたとのこと。そして最も安価なエリア、芝生席と一部グランドスタンド席は数分で完売したという。
マドリード州知事のイサベル・ディアス・アユーソはフォーラム・エウロパの会合の中で次のように述べた。
「スペインGPは皆さんに向けて開かれたものです。数週間で既に4万5000枚以上のチケットを販売し、2500万ユーロ(約43億円)以上の収益をあげました。これはF1グランプリとして前例のないことです」
またスペイン人F1ドライバーのカルロス・サインツJr.は、今年4月にマドリンクのアンバサダーに就任した。その際彼は、ドライバー仲間に対してコースレイアウトの個性をアピールしていることを明かしていた。
「ドライバーたちからはサーキットやコーナー、レイアウトについて色々と質問を受けたけど、『心配はいらない。このサーキットで出来る限り良いショーができるように協力していく』と伝えたんだ」とサインツJr.。
「僕がF1のサーキットに求めるのは、カリスマ性と個性だ。他とは違ったコーナーがたくさんあって欲しい」
「例えばバクーのようなサーキットだと、城壁のセクション以外に目立ったコーナーはないけど、超ロングストレートとそこでのオーバーテイクに面白さがあって、そこに個性が出ている」
「ジェッダは高速コーナーばかりで、それもまたスペクタクルだ。どちらも市街地コースだけど、ちゃんと個性がある」
「僕はマドリンクにもそういったキャラクターを求めている。そして壁が近い市街地区間と、もっと開けた伝統的ヨーロッパサーキットのような区間のハイブリッドが実現しようとしている。これはドライバーとしても一番嬉しいことだ」
「最後区間はバンクや高速コーナーの連続で、ヨーロッパの伝統的サーキットで走る感覚に近い。開放的なエリアと、壁に近いエリア……マドリンクは両方の要素を持っているんだ」

