トヨタは、2026年のWEC(世界耐久選手権)の目標について、オペレーション上のミスを減らして、2022年以来となるル・マン24時間での勝利を目指すとしている。
かつてWECハイパーカークラスのベンチマークだったトヨタだが、2025年シーズンはなかなか勝つことができず、バーレーンでの最終戦でようやく待望のシーズン初勝利を掴んだ。
トヨタが最後にル・マン24時間を勝ったのは2022年。ドライバーズタイトルは2年連続で逃した。そして2025年は、トヨタがハイパーカークラスでマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得できなかった初めての年となった。
その要因は性能調整(BoP)によるところも大きいだろうが、継続してWECを戦ってきたトヨタのアドバンテージが徐々に薄れ、マシン開発の面で後発車両の持つアドバンテージが浮き彫りになってきたからだとも言える。
実際、チーム代表兼7号車のドライバーである小林可夢偉は、”5年落ち”のマシンで戦うことについての難しさをこぼすこともあった。
トヨタもその点を認識しており、2026年に向けてマシンを大幅にアップデート。2021年にデビューしたGR010 ハイブリッドを、性能調整の枠組みの下でスピードを最大化すべく空力に特に重点を置いて進化させたマシンは、名称もTR010 ハイブリッドへと変更された。
トヨタ・レーシング(TOYOTA GAZOO Racing ヨーロッパから改称)副会長の中嶋一貴は、近年のル・マン24時間レースの結果に不満を抱いていると認めたが、TR010がその傾向を覆すのに貢献すると信じている。
「最大の目標は明らかにル・マン優勝です」と中嶋はMotorsport.comに語った。
「ル・マンでは3年間、悔しい結果が続いてきたので、チャンピオンシップ優勝と並んで、これが最大の目標であることは明らかです。なぜなら、私たちは常にこの2つの大きな目標を追い求めているからです」
「しかし、もしふたつを比較しなければならないとしたら、ル・マンが最優先だと思います」
トヨタは長い間、WECで最強のオペレーションチームだとみなされてきた。競争が激化する中でも優れた実行力で勝利を手繰り寄せることが多かった。
しかし2025年は、不利なBoPを克服しようと試みる際に、チームの強みである冷静なアプローチが崩れることが何度かあった。
中嶋は、チームが今年最高の状態ではなかったことを認め、この弱点を克服することを2025年に向けての優先事項とした。
「チームの戦略、ピットストップ、ドライバーのパフォーマンス、ミスをしないといった要素の実行力は、レースにおけるパフォーマンスの大きな要素です」
「我々はこの部分に集中する必要があります。2025年のチーム運営に関しては、我々が目指すレベルに達していなかったことを認めなければなりません」
「いくつかのレースではチームとして素晴らしいパフォーマンスを発揮しましたが、他のレースではミスを犯してしまいました。チームとしてはまだ改善が必要です。これは来年の明確な目標です」

