・そして伝説へ
さてさて。ようやく土地勘のあるエリアに戻ってきた。ここから一気にラストスパートである。
18カ所目『南部(なんぶ)町』。
ここは『とっとり花回廊』の敷地内にある。私は花回廊へ入場したことがないが、なかなか楽しいところだと伝え聞きます。
19カ所目『伯耆(ほうき)町』。
向こうに見えるのは中国地方の最高峰・大山(だいせん)。このあたりはとてもよいところなので、読者の皆様におかれては時間に余裕があるときに、ぜひ。
そして……
20カ所目『大山(だいせん)町』。
時刻は14時30分。鳥取県内のポケふた20カ所、これにて完全制覇となりましたァ〜〜〜〜!!!!!
いやぁ、余裕だったな!?!?
道の駅の『ほうじ茶ソフトクリーム』で祝杯。「余裕だったね?」と友人に問いかけたところ「亀ちゃんの土地勘がなければ絶対に無理だった。車があったとしても、県外者には相当難しいと思う」とのことだった。
う〜む。たしかに何かとラッキーに恵まれた、というのはある。よって一概に「丸2日あれば鳥取県のポケふたを制覇できる」とは断言できないかもしれない。あと私が県外者だったとすれば「もう少し余裕のある旅がしたかった」と思ったかもしれない。
だがしかし「とにかくポケふたを回収できればなんでもいい。メシも食わなくていい」というポケふたガチ勢に対しては「丸2日あれば鳥取県のポケふたを制覇できる可能性が高い」とご報告しておこう。ともかく我々はやり遂げた……感慨深いものがある。
・ラストは大どんでん返し
なんだかんだ時間が余ったので、我々は『鳥取砂丘こどもの国』(鳥取市浜坂のポケふたがあるところ)に戻ることにした。こどもの国では現在レールトレイン『サンド号』が走っているらしい。「時間があったら乗りたいね」と話していたのである。
ところが…………
トンネル内でトンでもない渋滞に巻き込まれてしまったァ!!!!!
10分が経過したころ、私は「おかしい」と思い始めた。なぜなら鳥取県の道路で車が完全停車するクラスの渋滞が起きること自体、ほとんどありえないからである。これは……事故か? 鳥取県の道路に渋滞を知らせる電子掲示板などあるはずもなく、サッパリ状況が分からない。
30分が経過したころ、「友人のバスの時間に間に合うのか?」という問題が現実味を帯びてきた。彼女は大阪からの遠征組。このバスを逃したら車で大阪まで送り届けなくてはならない。もはやサンド号どころの騒ぎじゃなくなっていた。
そして1時間が経過したころ、ようやく渋滞は解消。原因は、やはり事故であった。先ほど「今回は何かとラッキーに恵まれた」とお伝えしたばかりでアレなのだが、やはり旅にアクシデントはつきものなのである。
間に合ったから言えることだけど……これだから旅って楽しいよな。
そんなこんなでサンド号にはお目にかかれなかったものの、まぁポケふた全回収したうえバスに間に合ったんだからオールOKだ。友人を鳥取駅に送り届け、私は帰路についた。
2日間の総移動距離は約600km。ポケふたを制覇したことももちろんだが、何より「自分の生まれ育った鳥取県を概ね把握した」という達成感は異常である。ポケふたは単なるキッカケに過ぎない……そんな当たり前だけど大切なことを教えてくれた全てのポケふたに、ありがとう。
