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堅実な司令塔から、ダイナミックなプレーメーカーへ――世界最高峰NCAAで研鑽するテーブス流河、2026年の誓い<DUNKSHOOT>

堅実な司令塔から、ダイナミックなプレーメーカーへ――世界最高峰NCAAで研鑽するテーブス流河、2026年の誓い<DUNKSHOOT>

ボストンのコンテ・フォーラムで1月6日、2026年初のホームゲームに臨んだボストン・カレッジはノースカロライナ州大に71-79で惜敗を喫した。

 これでACC(アトランティック・コースト・カンファレンス)のカンファレンスゲームに入って2戦2敗。PGとして先発出場したテーブス流河は約20分をプレーし、6得点(3ポイント2/3)、3アシスト、0ターンオーバーという成績だった。

「今夜は多くの部分で良いプレーができていたとは思う。オフェンスでは2ポイントも3ポイントも高い確率で決められて、後半は(39-39の)同点だった」

 試合後、アール・グラントHC(ヘッドコーチ)がそう述べていた通り、今季11勝5敗の相手に1桁点差で食い下がったボストン・カレッジのプレーも悪くはなかった。ゲームを通じてフィールドゴール(FG)成功率は51.1%、3ポイント(3P)も50.0%と上質。それでも結局、命取りになったのはターンオーバー総数が16-4と大幅に上回ったことだった。
 「 特に前半のミスが多すぎた。最初の20分だけでターンオーバーが12回もあった。後半は4回に減らせたが、前半はもっと上手くプレーしなければならなかった。ターンオーバーを犯すと、特にああいう才能のあるチームには流れや点差を与えてしまう」

 グラントHCは悔しさを隠し切れなかったが、実際にターンオーバーからの得点で16-2と大差をつけたことが相手の勝因になったことは容易に見て取れる。そして、このゲームとグラントHCの言葉を振り返れば、テーブスがチーム内で高く評価される理由も見えてくる。

 テーブスは過去5試合連続、ターンオーバー1以下とパサーとしての安定感は抜群。先発に抜擢されて初めてのゲームとなった12月6日のニューヘイブン大戦こそ、力みからか5ターンオーバーと乱調気味だったが、以降はその数字を一気に減らした。シーズンを通じても凡ミスは数少ない。

 平均得点は6.0に過ぎないが、3P成功率44.1%はチーム1位、FG成功率46.8%は同3位。なかでも昨年12月22日、フェアリー・ディキンソン大(FDU)戦では21得点(FG7/10、3P6/9)、0ターンオーバーの活躍でチームを勝利に導いた。この一戦は今季のハイライトであり、ここまでのテーブスのカレッジキャリアにおけるベストゲームとなった。「この前の試合の21得点だったり、(12月3日の)ルイジアナ州大戦の14得点だったり、ああいう(強豪)相手でも得点できる選手だというのは証明できていると思います。それが自信になっているので、そういった試合をどんどん増やしていきたいです」

 テーブスのそんな言葉からは、少しずつでも着実に自信を増していることがうかがえる。もっとも、確かにミスは少ないが、まだFDU戦のようなインパクトを残すゲームはごくわずかなのも事実ではある。

 特にチームが連敗を喫した過去2戦、テーブスも影響力を発揮したとは言えなかった。1月3日のジョージア工科大戦と冒頭のノースカロライナ州大戦では2試合で合計11得点、6アシスト、0ターンオーバー。2年生の司令塔としては十分な数字に見えるかもしれないが、PGの価値は最終的にチームの勝敗で測られる。

 スタメンに定着し、堅実さを発揮するだけでなく、勝利を得るためにはそれ以上のものも求められてくるのだろう。もちろん毎回、FDU戦のようにシュートは決まらないとしても、どんなゲームでも状況に応じてより積極的に攻めること、ターンオーバーを恐れずにインパクトを残そうとすることは必要である。
  聡明なテーブス自身も、その部分はもちろん理解している。

「安定しているっていうのは前から言われています。それを続けていった上で、それに加え、例えば得点能力であったり、アシスト能力をどんどん出せればっていうのが自分としては次のステップですね」

 まだスタメンに加わったばかりの司令塔に、ゲームを支配することを望むのは少々酷かもしれない。デューク大、バージニア大、ノースカロライナ大などが属する強豪カンファレンスではそれはなおさらだ。

 ただ、そういうカンファレンスに属しているからこそ、勝利を重ねるためには伸びしろを残したPGのステップアップが必須になってくる。

 堅実な司令塔から、ダイナミックなプレーメーカーへ。ここからの成長は簡単なことではないが、21歳の俊才が経験と努力を積めば必ずや可能なはず。それを成し得ることこそがテーブスにとっての2026年の目標であり、ボストン・カレッジの躍進のカギにもなっていくのだろう。

文●杉浦大介

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配信元: THE DIGEST

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