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〈移動式やぐらも登場〉日本一ド派手な北九州・二十歳の記念式典「バイクで亡くなった友人と一緒に」集まった優しく頼もしい若者たち

〈移動式やぐらも登場〉日本一ド派手な北九州・二十歳の記念式典「バイクで亡くなった友人と一緒に」集まった優しく頼もしい若者たち

今季一番の寒気が流れ込んだ3連休の日本列島。各地で成人の日を迎える中、福岡県北九州市では11日に「令和8年北九州市二十歳の記念式典」が開かれた。ド派手な「成人式」として名を馳せる北九州市の記念式典。

早朝には雪もチラつくほど冷え込んだが、今年は移動式のやぐらが登場するなど大きな盛り上がりを見せた。数多くの写真ととともに、現地の様子をレポートする。

「周囲から頼りにされる存在になりたい」

「令和8年北九州市二十歳の記念式典」が11日北九州市・浅野の北九州メッセで開かれた。例年同様、式典が開かれる会場近くの公園には多くの二十歳となった若者たちがド派手な衣装で登場。今年も大きな盛り上がりを見せた。

そのイカつい見た目とは裏腹に、参加者の多くは話しかけると気さくに取材に応じてくれる。小倉北区の山口海央さん(20)は看護学校に通う学生。

オレンジの目立つ袴で式典に参加した。「衣装は合計で30万円くらい。自分でお金を貯めて、借りてきました。将来は“海央がいれば大丈夫”と周りの人から頼りにされる人間になりたい」

 建築業で働く小倉北区の池田湯斗さん(20)は「全部自腹です。合計で40万円くらい。安くはないですけど、友達と一緒に目立てるんで。一人前の社会人になりたいっすね」と語る。

高校卒業後に働き始めたという北九州市立本城中学出身の田中さん(左)と新家さん(右)。「働き始めてわかりましたけど、税金高いです。もう少し安くなんないんすか?」

 今年もインパクトのある衣装の若者たちが会場を埋め尽くしたが、一際目を引いたのが、移動式のやぐらを引いて現れた一団だ。北九州市立企救(きく)中学校出身の面々だ。やぐらの上に登ったひとりが手に持つのは、亡くなった友人の遺影だという。

近くで見守るお母様に話を聞くと、「写真の子は2年前にバイク事故で亡くなっとるんよ。本当は一緒に出たかったやろうけどねぇ。でも友達と一緒にっていう気持ちが優しいね」とのこと。

若者たちだけでなく、父兄やOBが一丸となって会場を盛り上げていた姿が印象的だった。

 我々が取材している間じゅう、延々と報道陣に囲まれていたのは梶原ななさん(20)。バーで働くという彼女のお客さんからは大量の風船の花束が。「北九州のプリンセスになりたいです」と笑う。

 配管工として働く、小倉南区の中竹叶さん(20)は、昨年子宝に恵まれたそう。叶さんの母親は「この日を迎えられて嬉しいです。(ド派手な衣装には)賛否両論あるとは思いますが、自分で働いて稼いだお金なので立派かなぁと思いますね。うちには娘があと2人おるんで、あと2回あると思うと大変ですけどね(笑)」と語ってくれた。

北九州の名物となりつつあるド派手な衣装、かつては市が「きちんとした服装での出席」を呼びかけたことがあったが、現在では多くの人々を引き寄せる強力なコンテンツとなっている。

毎年警備にあたっている日本ガーディアン・エンジェルスのスタッフは「年を追うごとに個人の配信者と思われる人たちや、マスコミ関係者ではない個人のカメラマンが増えている印象です。彼らは若者たちに許可なく動画を回したりしているので、今後トラブルにならないか心配ですね」と語る。

実際に今年は、RKB毎日放送など地元福岡のテレビ局のみならず、『THE TIME』(TBS系列)や『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系列)など数多くのテレビ番組や、ロケットニュースなどのネットメディア、撮影しにきたと言う近くに住む老夫婦、海外からの観光客など、我々も含めて多くの人たちが詰めかけており、もはやお祭りになっている。

今月8日には、人口減少により1963年に市が誕生して以来初の人口90万人割れが迫ることを発表した北九州市。だが盛大な式典は多くの人たちを惹きつけ続けていくだろう。

今後も大きなトラブルなく、新しく二十歳になった若者たちの明るい門出を祝う式典であり続けてほしい。

取材・文/集英社オンライン編集部 写真/篠原裕介

 

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