人類を一瞬で凶暴化させるウイルスがロンドンで流出してから28年後。前作から地続きの物語が展開する本作。ウイルスを免れた孤島ホーリーアイランドで生まれ育ったスパイク(アルファー・ウィリアムズ)は、本土で生き延びていたドクター・ケルソン(レイフ・ファインズ)と出会い、本土でひとり生きる道を選ぶ。そんなスパイクの前に現れたのは、ジミー・クリスタル(ジャック・オコンネル)率いる暴力的なカルト集団“ジミーズ”だった。
今作のテーマは、人間がもつ恐ろしい“悪の本質”。それを象徴するシーンの一つが、予告編にも登場した“ジミーズ”が行なう入団の儀式。平和や秩序が失われた絶望の世界で、常軌を逸した狂気と悪魔信仰で子どもたちを洗脳し、人間を痛めつけて殺す凄惨な儀式を繰り返す“ジミーズ”。そこに入団するためには、ジミーの目の前で現メンバーと死闘を繰り広げ、勝ち残って自らの強さを証明しなくてはならない。
スパイク役のウィリアムズは「スパイクは怯え切っていて、ジミーズの一人とナイフで死闘をしなきゃいけない。逃げようとすれば殺されるし、他に選択肢がないから、ジミーが命じることはなんでもやらなければならないんです」と説明。一方、メガホンをとったニア・ダコスタ監督も「過激で残酷な血まみれのシーンを入れなくてはいけないという決まりはありませんでしたが、いくつか強烈なシーンがあります」と、さらに目を背けたくなるような展開が訪れることをにおわせている。

ちなみにこのシーンの撮影が行われたのは、イギリスの西ヨークシャー州ブラッドフォードのオドサル地区にあるレジャー施設。コロナ禍以降長らく閉鎖されているこの場所が「“28年前”の感染拡大後に放棄されたように見える」こと、そして「かつてたくさんの子どもたちが集まって遊んでいたプールが鮮血に染まったらおもしろい」という血も涙も無い理由でロケ地に選ばれたのだとか。
ウイルスに侵された凶暴な感染者だらけの“28年後”の世界で生き残った人間たちに与えられる、救済とはほど遠い“絶望”。はたしてスパイクにどんな運命が待ち受けているのか。前作を凌駕する衝撃のサバイバルのゆくえを、是非ともその目で見届けてほしい。
文/久保田 和馬
