
『連続テレビ小説 ばけばけ Part1 NHKドラマ・ガイド』(NHK出版)
【画像】え…っ! 「めっちゃ立派やん」「美しい」 コチラがトキとヘブンが引っ越した「武家屋敷」の現存する姿です
熊本編でまた変な商売やっちゃう?
2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は、1890年に来日し、『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲さん(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え、「再話文学」の元ネタとなるさまざまな怪談を語った、妻・小泉セツさんがモデルの物語です。
第15週からは、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」と夫「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」、さらにトキの養家・松野家の両親「司之介(演:岡部たかし)」と「フミ(演:池脇千鶴)」が立派な武家屋敷で一緒に暮らし始めました。
月給100円の高給取りであるヘブンのおかげで、かつてのように屋敷に住めることに大はしゃぎした司之介は、71話の食事シーンで上座に座っているところを「家主はヘブン」だとトキたちに注意され、拗ねる場面も描かれています。そんな司之介には「まだ借金大量に残ってんだから、はしゃいでる場合じゃない」「全部ヘブン先生のおかげなんだから、上座はありえんだろ」「てか司之介、牛乳配達の仕事辞めてないよな?」と、SNSでツッコミが相次ぎました。
また、松江市に拠点を置く顕彰・研究団体「八雲会」の公式X(旧:Twitter)は、71話の放送後
「トキとヘブンの新居には、司之介とフミが同居することになりましたが、小泉セツとハーン(小泉八雲)には、新たな女中と子猫がついて行きました。フミは女中に代わる一家の働き手となりそうですが、司之介の役割は…子猫?」
とポストしています。
第15週から住んでいる屋敷は、現在も保存されている「小泉八雲旧居」で間違いないでしょう。ハーンさんとセツさんは1891年6月22日、女中の高木八百さん(セツさんの親戚)と、少し前に拾った子猫とともに旧居に引っ越しました。
セツさんは後年の追想録『思ひ出の記』のなかで
「ある夕方、私が軒端に立って、湖の夕方の景色を眺めていますと、直ぐ下の渚で四、五人のいたずら子供が、小さい猫の児を水に沈めては上げ、上げては沈めして苛めて居るのです。私は子供達に、御詫をして宅につれて帰りまして、(ハーンに)その話を致しますと『おゝ可哀相の小猫むごい子供ですね――』と云いながら、そのびっしょり濡れてぶるぶるふるえて居るのを、そのまま自分の懐に入れて暖めてやるのです」
と、ハーンさんが子猫を保護したときのことを振り返っています。
フミは女中・八百さんの役割を担うとして、何もしていなさそうな司之介は子猫のようなマスコット的存在に当たるのかもしれません。
ただ、72話の朝の場面では、司之介が牛乳配達に行くときの洋装をしていました。引っ越してから、まだ働いている場面はありませんが、さすがの司之介もいきなり仕事を辞めてはいないと思われます。
ちなみに72話の放送後には、第20週目(2月16日~)から『ばけばけ』の舞台が熊本に移ることが発表されました。ハーンさんたちは1891年11月に熊本に移住しており、その際は司之介のモデル・金十郎さん含むセツさんの養家・稲垣家の家族も一緒に引っ越しています。
そんな「熊本編」では、夙川アトムさん演じる「荒金九州男」という「 どこからどう見ても怪しそうな商売人(公式説明)」が、司之介と関わることになるそうです。司之介は、また怪しい商売に乗っかってしまうのでしょうか。今後に注目です。
※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」
参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(潮出版社)
