
「彼のおかげで守れるようになった」久保建英が感謝した敵将との対戦で“完全復活”!ソシエダ番記者は絶賛「タケがついに帰ってきた」「これ以上の朗報があるか」【現地発】
まだ多くの人がその事実に気づいていないかもしれない。だが、断言しよう。タケ・クボ(久保建英)は、帰ってきた。彼の貢献を軽視する声も一部にはあるが、ヘタフェ戦でレアル・ソシエダに勝利(2-1)をもたらしたのは、紛れもなくタケの力だった。
近年のソシエダからは、多くの才能ある選手たちが次々に去っていった。現在のチームにおいて、世界レベルと呼べる選手は2人しか残っていない。1人はキャプテンのミケル・オジャルサバル。そしてもう1人は、議論の余地なくタケだ。
今シーズンのソシエダは、時に耐え難いほどの感情の起伏に翻弄されている。しかし、この前半戦、多くの試合で孤軍奮闘状態だったオジャルサバルに加え、タケ、ゲデス、バレネチェア、ブライス・メンデスといった質の高い攻撃陣が本来の輝きを取り戻せば、欧州カップ戦争いに加わることなど、決して高いハードルではないはずだ。そのための「質」は、今のスカッドにも十分に備わっている。
マドリードへ出発する前日、マタラッツォ監督は『アトレティコ戦の内容に満足しているというのは間違いだ。煎じ詰めれば、勝てなかったのだから』と述べていた。しかし、その言葉は一種の煙幕だったようにも見える。なぜなら、セルヒオ・フランシスコ前体制で不動の主力だったスベルディアとゴロッチャテギが戻ってきたこの一戦で、彼はあえてスタメンに手を加えなかったからだ。実際には、初陣で見せたチームの戦いぶりに相当な手応えを感じていたのではないだろうか。
試合は、ヘタフェのホームスタジアム特有の、お世辞にも褒められたものではない「ひどく退屈な内容」となった。多くの欠場者を抱えるヘタフェは、なりふり構わず自陣ゴールを死守することに専念。攻撃といえば、ただロングボールを放り込み、ソシエダのDF陣の背後で誰かが奇跡的にボールを拾ってレミロのゴールを脅かしてくれないか、という『運頼み』の戦術に終始した。
対するソシエダも、崩しの形を作れたわけではない。前半に生まれた唯一の決定機も、決して緻密に構築されたものではなかった。メンデスが自身の目の前にこぼれてきたボールを左足で叩き、ダビド・ソリアの守るネットの隅へ、豪快な弾丸シュートを突き刺しただけだった。
前半のタケは、ほとんど試合に関与することができなかった。それは、試合前の記者会見でボルダラス監督が彼に送った、慈愛と称賛に満ちたメッセージとは程遠いパフォーマンスに見えた。ボルダラスはかつての教え子について、こう語っていたのだ。
「タケを自分の指揮下に置けたことは、私にとって幸運だった。今の彼の活躍に驚きはないよ。何しろ並外れた選手だからね。私は彼のことが大好きだし、心から親愛の情を抱いている。非常に若い頃にここ(ヘタフェ)へ来て、我々を大いに助けてくれた。ソシエダでも驚異的な存在感を放っているし、私に言わせればチーム最高の選手の1人だ。実に素晴らしいよ」
実は、この「称賛の花束」を先に投げたのはタケの方だった。
「周りからは(ヘタフェのスタイルは)僕のサッカーに合わないと言われた。でもヘタフェで僕は守備面で大きく変われたと思っている。ボルダラス監督が求める守備のタスクは他の監督とは全く別物で、いまアウェーの試合で僕がしっかり守れるのは、間違いなく彼のおかげだ。メンタル面でも、彼が僕を強くしてくれた。あの熱を帯びたミーティングと言ったら...。他の誰とも違っていた。カリスマ性があって、時には選手とぶつかることもあったけど、それは常にポジティブな意味での衝突だった。本当に素晴らしい監督だったし、僕は彼が大好きだった」
後半、タケはかつての指揮官に対し、自分がどれほど守備面で進化したかを証明してみせた。責任感を持って献身的にプレスをかけ続けるその姿は、試合前にボルダラスが称賛した「並外れた選手」そのものだった。
この日のタケのパフォーマンスを一言で表すなら、サッカー選手にとって最大級の褒め言葉である「チームを背負って勝利へと導いた」という表現が相応しい。
57分にはエリア内へ果敢に侵入し、ディエゴ・リコに真っ向から勝負を挑んだ。惜しくも突破こそ阻まれたものの、その鋭い仕掛けは相手守備陣の肝を冷やすに十分だった。66分には鮮やかなドリブルからバレネチェアへの決定機を演出。しかし、真のハイライトはアディショナルタイムに訪れた。
90分にヘタフェが同点に追いついた瞬間、ソシエダの選手たちは誰もがショックで凍りつき、思考を停止させたかのように見えた。だが、タケだけは違った。すぐさま反撃の狼煙を上げるミドルシュートを放つと、気迫のこもったキープで粘り、相手のクリアを誘い、自らの力でCKへと繋げた。
そして運命の96分。タケが放った毒を孕んだ鋭いキックは、名手ソリアの判断を狂わせ、その背後へ飛び込んだアランブルの頭へと届けられた。劇的な勝ち越しゴール。まさにタケの執念が、チームを窮地から救い出したのである。
起こったことは、決して偶然などではない。タケが、ついに帰ってきたのだ。 ソシエダにとって、これ以上の朗報が他にあるだろうか。たとえ冬の移籍市場で誰を連れてこようと、これ以上の「補強」など存在しない。完全復活を遂げたタケこそが、今のソシエダにとって最大の、そして最高の戦力なのだから。
取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
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