
【選手権】取材ライターが選ぶ大会ベスト11! 初優勝の神村学園から大暴れ“7発”の得点王を含む最多4人、間違いない今大会のMVPは…
激闘の連続だった第104回選手権は、インターハイとの夏冬2冠となる神村学園の初優勝という歴史的な結末で幕を閉じた。
全国から集った強豪校が鎬を削るなか、個の力とチームへの献身を兼ね備えた選手たちが、大舞台で強烈な存在感を放った。ここでは大会を通じて輝きを放った11人を厳選。高校サッカーに精通する森田将義氏にセレクトしてもらった。
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GKプムラピー・スリブンヤコ(鹿島学園/2年)
Jリーグ入りを目ざし、高校入学と同時にタイからやってきた守護神は、選手権を機に大ブレイク。「年間通じて色んなチームを見てきたなかでもキーパーとしての素質が高いレベルにある」と太鼓判を押すのは鈴木雅人監督で、恵まれたサイズを生かしたシュートストップと飛距離のあるキックで準優勝に貢献した。
DF村上 慶(大津/3年)
「もっと攻撃参加できたし、守備力も出し切れなかった」と振り返るインターハイの悔しさを晴らすため、選手権ではサイドバックとは思えない思い切りの良いオーバーラップを何度も披露。ゴール前に顔を出す回収も多く、1回戦から3試合連続得点とストライカー顔負けの働きぶりだった。
DF中野陽斗(神村学園/3年)
選手層の厚さが売りのチームだが、有村圭一郎監督が「中野だけは替えが効かない」と絶大な信頼を寄せるのも頷ける。競り合いで強さを発揮するだけでなく、危機察知能力の高さを活かしたカバーリングも一級品。中野だから防げたピンチも今大会は多かった。主将としての貢献度も高く、今大会のMVPで間違いない。
DF齊藤空人(鹿島学園/3年)
昨年、選手権は未出場ながらもU-17高校選抜に選ばれるなど、CBとしての能力は確か。これまでは、なかなか全国大会で結果を残せずにいたが、今大会は全試合を通じて高い守備力を発揮。チーム最高成績を塗り替える準優勝という結果は「結果が出なくて苦しくてもめげずにやってきた。それが今、芽が咲いた」と話す齊藤の貢献が大きい。
DF増田大空(流経大柏/3年)
タレント揃いだった左SBの中でも、攻撃の貢献度はピカイチだった。お手本はTikTokで目に留まったという同じ左利きの元日本代表、中村俊輔。球種によって蹴り方を変えるキックが特徴で、独特なフォームから質の高いボールを繰り出すため相手は対応が難しい。サイドだけでなく内側で組み立てにも絡み、流経大柏の攻撃を牽引した。
DF荒木仁翔(神村学園/3年)
希望していた大学への進学が叶わず、就活の場として挑んだ今大会は「とにかく走ってクロスを上げて、結果を残そうと思っていた」。「自分に負けないようにフィジカルトレーニングをやってきたので成果が出ている」と左サイドで上下動を繰り返し、好クロスを連発。4アシストと結果を残した彼には複数のオファーが届いている。
MF島谷義進(流経大柏/3年)
準優勝で終わった前年の選手権では全試合でベンチ入り。「悔しさを味わっているので、人一倍日本一への欲は強い」と話す今季は、ダブルキャプテンとしてチームを力強く牽引。選手権でも圧倒的なリーダーシップを発揮しながら、出足の鋭いボールハントとロングスローでベスト4進出の立役者となった。
MF福島和毅(神村学園/3年)
相手にそう簡単に奪われないドリブル、視野の広さを活かしたパスに素早い攻守の切り替えと質の高いプレーを続けながらも、本人は今大会の働きに納得せず。だが、決勝では「今大会の出来で一番良かった」というパフォーマンスを披露。「これだけの人の前でプレーできて、またこういうピッチに立ちたいと思えた」と加入が内定している福岡での活躍を誓った。
MF清水朔玖(鹿島学園/3年)
ボランチでは鹿島の知念慶、左SBでは長友佑都(FC東京)の動きを参考にしており、今大会は試合状況に応じて2つのポジションで高水準のプレーを披露。中でも光っていたのは高精度のキックで、3試合連続でPKを決めるだけでなく、準々決勝では直接FKで得点も。4ゴールという数字は大会3位で、「(準優勝は)悔しかったけど、自分的には全部を出し切った」。
MF臼井蒼悟(尚志/3年)
尚志のサイドアタッカーが受け継いできた伝統の7番を背負う実力は伊達ではない。「アジリティの部分では他の選手に負けない自信があるので、まず縦に行こうと意識している」と話すように、俊足を活かした縦突破が持ち味。切れ味鋭い突破で会場を沸かすだけでなく、準々決勝で得点を奪うなど、攻撃の貢献度は高かった。
FW日髙 元(神村学園/3年)
陸上経験者である母親譲りの俊足を武器に下級生から活躍してきたが、昨夏に左膝を怪我してからはパフォーマンスが上がらず。選手権まで進路も決まらずにいたが、「試合を重ねる度にどんどん走れるようになってきた」と今大会は調子を取り戻し、大暴れ。ゴール前で秀でた得点感覚を発揮し、7ゴールで得点王となった。
取材・文●森田将義
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